第35話

 大ダンジョンブーム。

 世界各国の様々な企業がダンジョンに対して投資を始めた。

 企業の支援を受けてダンジョンに潜る人たちのことを冒険者と呼ぶようになっていた。

 日本は世界の中でも特にダンジョン開発が進んでいた。

 というのも、日本のオタクたちはダンジョンへロマンを求めて世間の人たちがダンジョンに興味を失った後も熱烈にダンジョンに通っていて、レベルがかなり上がっていた。

 しかも、ダンジョンと言ったらこれだよね。

 みたいな感覚でさも当たり前のようにダンジョン内の様々な不思議にも柔軟に対応した。

 ダンジョンでは銃が使えない、魔物に効かない。

 ステータス。レベル。スキル。全てを完璧に理解していた。

 丸太最強!

 などなど。

 中にはダンジョンに潜っていればエルフや獣耳っ娘に会える!と本気で信じ、宗教団体の如き熱狂さでダンジョンに潜るものもいた。

 その後、軽い気持ちでダンジョンに潜った学生の死亡事例などの多発など、様々な問題に直面したものの、やっと落ち着いてきたらしい。

 ちなみに現在日本で一番レベルが高い人のレベルが8。

 これは世界で最も高いレベルだ。

 僕が育てた抜刀隊のみんなのレベルは10以上。

 自衛隊の人たちのレベルは10台後半。

 明日香と桜に関して言えば20以上。

 と、はっきり言って規格外の強さを持っていた。

 それは世界から一気に注目を浴び、大変なことになっているらしい。

 それで、抜刀隊並びに自衛隊の人たち、明日香や桜の指導者とされた僕の注目度も飛躍的に上がったらしい。

 まぁ僕ならみんなを相手にしても傷一つ負うことなく倒すことができる。

 僕という存在は規格外というほかないしね。

 ということで色々な取材が来ているらしい。

 抜刀隊のみんなも取材などはすべて断っていて、詳しくは全て僕に聞くように話しているらしい。

 そのせいで更に僕への注目は飛躍的に上がったらしい。

 ということで……。

 僕は今たくさんの報道陣の前で座っていた。

 パシャパシャというカメラのフラッシュが眩しい。

 なんでや?

 まだ僕は起きたばかりなんだけど。

 早すぎないか?いくらなんでも早すぎないか?

 色々とスキルとか進化した冥魂之王とこも調べてみたいんだけど。

 しかもここに座っているのは僕だけである。

 明日香も桜も僕を置いていった。

 ひどくない?

 あまりにもひどすぎない?

 僕は悲しみのまま報道陣から投げかけられる質問に淡々と答えていた。

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