第4話 バケツでフルーチェ
私は子供の頃からプリンやフルーチェが大好きでした。
アルバイト先の先輩方に「あやえるは大学卒業後どうするの?」と、聞かれた時に特に進路希望の無かった私は悩みました。
「好きな事とか、やりたい事ないの?」と、聞かれ、その時お腹の空いていた私は思わず、
「あー、プリンとフルーチェが大好きなのでバケツで食べてみたいですね。憧れませんか?」と、しょうもない返事をしていました。
そんな事を話していた事も忘れていたある日。
私は、自分の誕生日の日にバイトのラストに入っていました。
事務所に戻り、自分のロッカーを開けると、
「あやえるお疲れ様!引き継ぎ忘れごめん!三階フロアのレジ横の引き出しまでよろしく!」と、書いてあるメモが貼ってありました。
とりあえず三階フロアへ行き、レジ横の引き出しを見てみると、「六階のジュースマシーンのタンクまで!」と、書いてあるメモが貼ってありました。
六階のジュースマシーンのタンクを見ると、またメモが。
「五階事務所の冷蔵庫まで。」
五階の事務所の冷蔵庫を空けると、なんとそこには赤くて可愛いバケツが入っていました。
バケツにはラップがかけられていてメモが貼ってありました。
「あやえる!お誕生日おめでとう!念願のバケツでフルーチェだよ!日持ちしないから急いで食べてね!」
ラストシフトだった為、社員さん達にバケツごとフルーチェを持っていくと、社員さん達は大笑いして、皆で食べよう!と、なりました。
しかし男性社員さん含め四人でもバケツでフルーチェは甘すぎて頭が痛くなり、苦しかったです。
その次の年のお誕生日。
またもや先輩方は、アルバイト中にも関わらず、モンスターハンターをする私を見ていたようで、相当モンスターハンターが好きだと思ってくださり、お誕生日にロッカーを開けたら、溢れ出るほどのモンスターハンターのグッズをギュウギュウに詰め込んでくださりました。
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