ことばの擦過傷

 人と話していると、時折どうでもいいところで傷つくことがある。

 「もっと笑いなよ」とか「歩き方特徴的だよね」とか「女の子らしくしなさい」とかそういう感じのもの。

 

 そういう言葉を発する彼らは私を傷つけようとも、私を言葉で殺そうともしているわけでもない。

 ただ会話の1つとしてそう言っているだけであって、悪気なんて全くないのである。たぶん。


 悪いのはそれで心に細かな傷をつけている私。

 ただの言葉で傷ついている私。

 ただの言葉を受け流せず、ふと夜中に思い出しては一人で泣いている私。

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