　やらねばならないことから数日間逃げ、数日間休みをとっていた。

　休みの間は何もしないと決めていた。

　何もしないことで、憂鬱な気持ちやストレスから来ているだろう体調不良が良くなれば、と思っていた。

　何もしないようにしようと、とりあえずぼんやりしてみた。

　何もしないことに罪悪感が感じられた。

　何もしないことに不安が登ってきては私の心を埋め尽くした。

　いつもより時間をかけて眠ってみた。

　全く眠れなかったり全く起きれなかったりを繰り返した。

　想定していない時間に起きては、何でこんな時間に起きてしまったのか、悲しい気持ちになった。

　外に出てみて気分転換をしようと思った。

　外の音がうるさくてイヤホンが無しではいられなかった。

　外の光が眩しくて帽子をつけて歩かずにはいられなかった。

　音楽を聴こうと思った。

　誰かが作った、暗い歌詞の音楽を聴いた。

　少しだけ嫌なことを忘れることができた。

　高い食べ物を食べようと思った。

　とても美味しかった。

　と同時に、こんな人間が高価な食事をしていることに対して罪悪感を感じた。

　そんなこんなで日々は過ぎ、

　最終日、夜。

　他の人はこの間も成長し続けているのに、何もしなかった自分への虚無を感じた。

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