喧嘩売りの少女 訪問販売編
「こらこらお嬢ちゃん、そこの路地は危なi ょ"!?」
初老の紳士を殴り飛ばす。骨は勘弁しておいてやったが、せっかくの雰囲気が台無しだ。言われなくとも夢の国ならネズミは居るだろ。ハッピーなセットの為にバーガーショップに集まる事と同じだ。尤も、アタシは売る方だがね。とろけて噛み応えの無い肉を食べた様な気分で薄暗い方へと進む。
さっきの老紳士と似た様な事を、アタシ好みにほざく男が出てきた。百言は一動にしかず、萌え袖レンガで手短に用件を伝える。ほうら、セリフ回しに何行も使わずに済んだ。油の入ったビンをドラム缶に投げ込み、落としたナイフを投げつけ、窓にぶち込んだり、鎖で縛ったりする。
「ここいらで、この町の人全員を合わせたよりお金持ちで、誰よりも悪いことをしている人を存じ上げて?」
「御用の無いお方は立ち入りをご遠慮ください」
うるせえ、あるんだよ。道路標識でガードマンをしばきあげ、
螺旋階手摺を駆け上り、案の定遠くへと飛ぼうとしていたヘリに飛び移る。ドアをはがして中へ。おやおやお顔が真っ青ですこと。
「お心当たりは?」
「なんだお前は!ネッコ一族の差し金か?それとも
それが何かは心底どうでもいいが、あるようなので安心してぶっとばす。
「いいえ、私は誰の依頼も受けておりませんわ。ただ喧嘩を売りにお邪魔しているだけです。おひとつ・・・いかがぁぁぁぁっっ!!!」
座席からそいつを引っこ抜き、路地の方にぶん投げる。目的は果たしたので、操縦士に近くの駅まで運航させ、銭湯に寄ってコンビニアイスでも食べながら歩いて帰り、今日も心地よい疲れと共に眠るとしよう。
この週末が明ければテストが始まるなんて事はすっかり忘れて。
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