プチ贅沢
第6月曜日
プチ贅沢
──なあ、人を殺める楽しさってどこにあると思う?嬲ってるときか?それともヤった後の報酬を想像してるときか?俺ぁ人殺しの快感ってのはちょっとした贅沢をするときとおんなじなんじゃねぇかと思うんだ。
OLが自分へのご褒美なんて言ってちょっといいもん食ったり、効きもしねぇエステ行ったりするだろ?あれみたいなもんだ。ああいう無駄遣いってさ、なんかワクワクすんだよ。つまりご褒美そのものに意味はねぇ。金や時間を無駄にしてるっていう罪悪感に病みつきになるんだ。
綺麗に並べられたドミノを倒すとき、ヴィンテージワイン開けるとき……そういうときに感じる背徳感とか高揚感、あれもイイもんだよなぁ。
だが結局、法に触れない範囲で得られる快感なんてのはたかが知れてる。そこで殺しだ。想像してみろ、何十年もかけて必死に生きてきた人間の人生が一瞬で無に帰すんだ。最高の贅沢、最高の無駄遣いだと思わないか?
あぁ……今夜飲む酒は、どんな安酒でも40年物のワインに匹敵する美味さだろうよ。
この話は今夜のつまみの礼だ。土産話にでもしてくれや。
プチ贅沢 第6月曜日 @6th_Monday
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