こんなはずでは、なかったんだ。

私の人生が汚れてしまったのは、高校生からだったと思う。


いや、正確には中学生からもうおかしくなっていたのかもしれない。


中学生の私は、始めは何とか勉強についていけていたものの、数学で躓いた。


そこからはもう追いつこうという気持ちすら湧いてこなかった。


次第に勉強全てが苦痛に感じるようになり、授業中も上の空になった。


唯一打ち込んでいたことといえば部活ぐらい。


その部活すら、人間関係が辛くなって途中からは適当になった。


勉強を怠った結果、公立の偏差値40あるかないかぐらいの高校へ行く選択肢しか残らなかった。


周りが塾や家庭教師に習って必死に受験勉強する中、ぼーっとしていたのだから当然である。


それでも中学生の頃の私には高校生というものがとても大人に見えたし、楽しいものになると期待を抱いたものだ。


そんな淡い期待も、入学して2ヶ月ほどの期間で打ち砕かれてしまうのだが。

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