キャンバス

キャンバス

カーテンの隙間から入り込む光で目が覚める。

僕は起き上がるとカーテンを引っ張り隙間を無くす。

今日は外に出ない。そう決めていた。

光がいっさいなく 暗い部屋の中で昨日の出来事を振り返ようとする。

しかし、振り返ようとするたび胸が痛くなり嗚咽が走る。

僕は振り返るのをやめた。

僕の心のキャンバスは君の色で塗り尽くされている。

落とそうとしてもその色はべっとりと塗られていて落ちる気配が無い。

君のせいで僕はハンバーガーが嫌いになった。

君のせいで映画も行けなくなった。

けど君を憎めないのはなんでなんだろう。

僕は多分一生君以上の絵は書けそうにない。

僕は筆を置いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

キャンバス @CITRON0724

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説

恋未文

★3 詩・童話・その他 完結済 1話