第7話


"ザッ ザッ ザッ ザッ----"


「(----どこに向かってるんだ...?)」


英孝が、白い狐の後ろについて甕を持ちながら


ついて回っている狐たちの行列を見る----


「ガサッ」


「ガササッ」


「(上を目指してるのか----)」


木の陰に隠れながら、


英孝はきつね達の様子を伺う


「ガサッ」


「ガササッ」


「こんっ こんっこんっこんっ!」


「ガササ」


きつね達は、屋敷の先の、


竹林の中に伸びたまっすぐの道を


大きな甕を担ぎながら


きれいな行列を作り、坂を登って行く


「ササッ」


「サササッ」


「・・・・」


「こんっ こんっこんっこんっ!」


きつね達が何をしているのか気になったのか、


英孝も、きつね達の行列を物陰に隠れながら


後を尾けていく----


「ガサッ」


「ガササッ」


「こんっ こんっこんっ」


「("上"に登ってるのか----)」


「こんっ こんっ こんっ!」


"ザッ ザッ ザッ ザッ-----"


狐たちの後を追いながら、


英孝は、離れた木の陰からきつね達の様子を伺う


「こんっ こんっ こんっ」


そのまま甕を担ぎながら


きつね達は、竹林の中にできた坂道を


上へ、上へと登って行く


「(上に、何かあるのか----?)」

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