第6話

「戸惑い」



席で俯く私の肩をポンッと叩いた。

「.........。」

「...え?」


この学校には珍しい黒髪眼鏡の利発そうな男子。こんな人、クラスにいたかな。



顔を真っ赤にして目を見開いたままじっと見つめている。




「あの...

...

...

僕と、つ、つきあってください!!」


「...は?いきなり、何?!」

「一目惚れ...です。付き合ってください!」


「えっと...えー、あの...ごめんだけど、ムリ。」

「...なんで?」

「なんでって。だいたい、あなたのこと、全然知らないし。」


昼休みのざわつく教室は、気づけばしんと静まり返っていた。

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