第3話

「再出発」



「ハル、別々の高校でも、うちらずっと親友だからね。」

「ディズニーも行こうね!」

「放課後や土日は集まって遊ぼうね。」


「うん、ありがと。」


最寄駅から1人、皆んなとは反対方向の電車で50分かかる、定員割れしていた遠くの私立高校に入学した私。

誰1人知り合いがいない。

電車が進めば進むほど見慣れない風景が広がっていく。

同じ制服を着た子が、学校に近づくたびにどんどん増えていくけれど、誰1人知らない。

消えてしまいたい。

毎朝そんな風に思っていた。

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