スッキリした

夕食の時間、今日は全員揃った。

いつも時間をずらして食べている姉もいる。


普段、食事の時間だからと呼んでも来ないくせに。


そのせいで何回爺さん婆さんに小言を言われたことか。


そういやまだ貸した金返してもらってないな。4万を4回だか5回貸してるから、だいたい20万だな。姉が払えなくなったスマホ代とアパートの家賃。さっさと返済してくれねぇかな。


まだまだ姉には不満がある。


日中は仕事に行く時間まで寝て、帰ってくれば深夜まで起きてスマホいじり。


休みの日もずっと寝てばっかりで、家事を手伝うこともしなければ部屋の片付けも掃除もしない。


そのくせ1番くじを何回も引いて余計なものを増やして。

くじ買う金があるならその分貯金にまわして金返せや。



普段のイライラとストレスが一気にMAXになって、



気付いたら、




姉を後ろから掴んで引き倒して馬乗りになっていた。



そして、









殴った。


何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。


鼻か折れて頬骨が陥没して眼球が潰れても殴り続け、


折れた歯が手に刺さって血塗れになっても殴り続け、


姉が虫の息になるまで殴り続け、





いつの間にか手にしていた包丁で、





姉の顔を刺した。


自分の口角が上がっていくのがわかる。楽しいんだ!



だから何度も何度も刺した。




包丁を取り上げようとする祖母の手を振り払って、


自分を止めて姉を助けようとする母を振りほどいて。






顔の原型が無くなっても刺し続けた。



肉は剥がれ、折れた骨は剥き出しに。


割れた頭蓋からは潰れた脳がこぼれてぐちゃぐちゃに。


それでも、止めない。






何度も刺し続け、祖父母と母が3人がかりで引き剥がされてようやく刺すのを止めた時、






目が覚めた。



起きた時、やけにスッキリした感覚があったのを今でも覚えている。

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