第65話 そよ風の3P

「お邪魔するよ」


 俺はノルド邸にお邪魔した。


「これはヒロ先生、リンダのお見舞いですかな」

「知らない仲じゃないからな」


 リンダの部屋に案内され、扉の前にたった。

 扉には可愛い丸っこい字でリンダとある。

 ノルド老がノックをすると普通に返事があった。

 重病という訳ではないようだ。


「ヒロ先生がお見舞いに来て下った」


 ドア越しに声を掛ける。


「待って」


 どたどたと何か片付ける音がする。


「入って」


 部屋に入った。

 部屋はピンク色の物で溢れている。

 意外に少女趣味なんだな。


「風邪はどう」

「あなたに心配してもらうほど酷くはないわ」

「そうか。憎まれ口が叩けるなら、大丈夫だろう。これお見舞い」


 俺はミレニアムフラワーのドライフラワーを差し出した。

 ドライフラワーは透き通っていてキラキラと光を反射している。

 これはどうやって作ったかというと、石化の呪いを掛けて作ったのだ。


 他の花だと石化すると灰色になるのだが、ミレニアムフラワーだけは宝石みたいになる。

 100年分の魔力がそうさせるのかな。


「あなたが持ってきた物にしては素晴らしいわね」

「こんなのどうって事ないよ」

「やせ我慢しちゃって」


「リンダも寝ていて退屈じゃろ。二人っきりで話でもするとええ」


 二人っきりになってしばらく無言になる。


「何か言いなさいよ」

「風邪が良くなるよう、発汗作用を活発にしてやろうか」

「余計なお世話よ。あなたの世話にはならないわ」

「俺って何かしたか」


「頼み事に乗じて、エッチな事を要求するゲスだから」

「エロは良いんだ。みなが幸せになれる。ストレスの発散にもなるしな」


「丸め込もうって魂胆ね」

「お試しをやってみるか」


「やらないわ」

「魔力が沢山溜まるぞ」


「えーと、どうしよう。ちょっとやってみたい気も」

「エッチな事はしない約束する」


「本当ね。絶対よ。やって頂戴」


 流魔呼吸法をリンダに施し、お触り魔法をリンダの股間に当てる。

 お触り魔法を通じて俺の股間とで魔力を循環させた。


 俺のやる気を高める為にリンダの裸の幻影を出す。

 むくむくと元気になるパオーン。


「ちょっと、なに興奮しているの。病人の前よ。恥を知りなさい」

「我が流派の副作用みたいな物だ」


「あれっ、魔力が沢山流れ込んでくるのが分かる」

「そうだろ」


 幻影をリンダとシャノンのレズプレイにした。

 そそる。

 もっとだ。

 俺の幻影を加えて3Pに。

 そよ風のパオーンを作って、そよ風のリンダとシャノンのあそこと合体させる。

 そよ風のパオーンには感覚を共有しているので、パオーンが最大値になる。


 これ以上やったら、放出してしまう。


「ふぅん」

「その吐息は何よ。キモい。死になさいよ」

「施術が終わったって事だ」


「何だか魔力は増えたけど、この精神的な気持ち悪さはどうにかならないの」

「ならんな」


「汗をかいたわ。拭いてもらうから、とっとと出て行きなさいよ」

「長らく邪魔したな。じゃ、お大事に」


 部屋を出てノルド老がいる居間に戻る。


「2時間も話し込むとは、話が弾んだようですな」

「秘術の話をちょっとな」

「それをわしにも伝えて下さらんか」


「インフィニティの教義と相反するから無理だな」

「そうですか。残念ですじゃ」


「施術ならしてやれる。流魔呼吸法」


 ノルド老に魔力が流れ込む。


「おお、感じますじゃ。これは凄い」

「じゃ、帰るから」


「待って下さい。この施術を毎日施しては、頂けないでしょうか」

「無理だな。俺も忙しい」


「仕方ありませんな。ヒロ先生、どうですかな、リンダを貰っては頂けませんかな」

「本人がその気になればな」

「まあ、そこは老いぼれに任せて下さらんか。良いように、してみせますのじゃ」


「そっちは良いとして、アイナとモーラの了承もいるし」

「そちらは、なるようになりますじゃ。そのような気がするのう」


 リンダを正式に婚約者にする話が進んでしまった。

 ノルド老に乗せられた気もしないでもない。

 リンダは魅力的だから、悪い気はしない。

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