第22話 ナメナメ

 リリー先生にも言われたので授業に出る。

 授業の楽しみはなんと言っても、魔力感知マナセンサー思考加速オウトアクセル幻影イリュージョンの合わせ技の透視眼鏡魔法だ。


 片っ端から女生徒を裸にする。

 リリー先生も裸にしてやった。

 これは良いな。

 思考加速が追い付かないので動きが出ると映像がぶれる。

 これは修行しがいがある。


 授業がこんなに楽しいなんてな。


「ヒロ、エッチセンサーがさっきから振り切れているんだけど」

「気にするな。頭の中で体操しているだけだ」


「そう、人に迷惑を掛けてないんだったら良いわ」


 ふむ、これは他のクラスにも出張しないと。

 授業そっちのけで俺は透視眼鏡魔法を一ヶ月間で極めた。

 うむ、エロ魔法に新たな技が加わったな。


 授業が終わってから、俺は何時もの様にマッサージを始めた。


「どこが悪い」

「肩だ」

「ふむ、拝見」


 こいつは、呪いだな。

 魔力の糸が呪い主の元に延びている。

 患者の大体が筋肉痛か魔傷か呪いだ。


 秘孔魔法・解除拳で解除できる

 治療が簡単なので助かるって言えば助かる。

 だが、何で女性が来ない。


 俺が男だからか。

 仕方ない。

 アイナに店員をやってもらうか。


 女性の患者には女性が対応しますとの看板を出した。

 さっそく来たみたいだ。

 魔力感知でドアの前に女性が現れたので、俺は隠れアイナが応対する。


「ベッドに寝てみて。どこが悪いの」

「胸が痛いのよ」


 パーテーションの陰から魔力感知で見る。

 うぬ、この感じは呪いだな。

 秘孔魔法・解除拳で解除できるが、どうなんだろう。

 魔力は繋がっていないから呪い掛けた主はいない。

 自分で呪いを掛けたみたいだ。


 アイナの胸をつんつんする。

 アイナがパーテーションの陰にやって来た。


「この合図なんとかならないの」

「声を落とせよ。あの患者は誰かに呪いを掛けて返された」


「どう対応するの?」

「魔力の量からすると、放っておいても完治する。それを告げて選ばせろ」

「分かった」


 アイナが患者のそばに寄る。


「お客さん、呪いを掛けたわね」

「どうしてそれを」

「呪いが返されたので痛みが出てる」


「返しは大した事ないって言ってたのに」

「ええ、大した事はないと思う。自然に治る程度だからね。どうします?」

「治して下さい」


 許可をえたのでつんつん。

 エッチなつんつんはしないよ。

 アイナが見張っているからな。


「痛みが取れました」

「ちなみに何の呪いを掛けたの」

「男性に好きになって貰う呪いよ」


「そんなのあるんだぁ」

「魅了の呪いよ。思いっきり掛けると気づかれるし、返しが凄いから軽く掛けるの」

「なるほど」


「解呪魔法を覚えておけば良かったわ」

「そうね。解毒と解呪は覚えないと」

「そうするわ」

「お大事に」


 呪いか。

 俺は魔力感知を常にしているから、掛けられたらすぐに分かるが。

 一般人には脅威だな。

 ただ、解呪魔法があるので、大事には至らないってところか。


 次の患者は男性だった


「女の子がマッサージしてくれると聞いたぜ」

「風俗じゃないんだから、そんなサービスはない」


「そんな事だと思ったよ」

「せっかく来たんだから、ただで少しマッサージをしてやろう」


 モーラ邸に行った時に流魔呼吸法をアイナへ施してやりたい。

 やりたいが効果が分からない。

 こいつはモルモットだ。


 自然の魔力の秘孔は押さない。

 こいつの体の魔力吸引の秘孔だけだ。

 ポンポンと秘孔を押してから、筋肉のマッサージもする。


 呼吸で吸収される魔力が多くなった。

 後は副作用と持続時間だな。

 俺がやってみたところでは、副作用はない。

 持続時間は一日ってところだ。


 データを取りたいな。

 表計算が欲しいがしょうがない。


「マッサージの効果が一日ぐらいで無くなる。また明日来てもらえるか」

「ただなら、野郎に触られるのも我慢できる。マッサージで軽くなったしな」


 最後の客が帰り、閉店の札を掛ける。

 さて、お楽しみタイムだ。


「アイナ、新技を試したい」

「嫌よ」

「アイナだけが頼りなんだ」

「じゃ今度、あなたに呪いを掛けてもいいのね」

「ああ、問題ない」


 快楽結界を発動。


「ちょっと、まだ良いって言ってない。ひっ舐められた」

「これが新技だ」


※済まない、ここから先は自主規制なんだな。


 そよ風の手と舌で思い切り堪能した。

 エロ魔法に新たなページが加わった。

 加わったが、物足りない。

 なぜ物足りないかは分かっている。


 パオーンが無いからだ。

 パオーンをそよ風で再現しないのには訳がある。

 握り潰されたらさぞ痛いんだろうな。

 手や舌の比ではないはずだ。

 怖くてできない。

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