第12話 びくんびくん魔法爆誕

 暇な時間を使い流魔呼吸法とマナ・ポーション作成のコンボを何回かやってお土産を作成。

 それを持って学園に帰ってきた。

 授業は相変わらず退屈で代わり映えがしない。


 授業が終わると、俺はまず吹き矢の矢を手に入れた。

 風を手の形にして動かす事に比べたら筒にするのは簡単だった。

 風の筒で矢を放つ。

 いい具合によく飛ぶ。


 運用するには毒が要るんだよな。

 せっかく調合魔法があるので自作する事にした。

 モンスター相手だし、人間に使うのでも悪人だろうから、猛毒を作る。

 魔力毒と呼ばれている種類だ。

 作り方は簡単だ材料を集めて魔力と共に調合魔法を使うだけだ。

 材料も安い物で出来る。

 但し強い毒を作りたければ魔力が沢山いる。


 俺はFランクなので1年分の魔力しか込められない。

 だが、普通の人に1年分の魔力は価値が高い。

 この毒でも十分通用するだろう。


 毒の有用性だが、ほとんど無意味だ。

 解毒魔法は戦士や貴族なら誰でも覚えている。

 解呪魔法と解毒魔法は基本となっていた。

 殺したモンスター素材の解毒も解毒魔法で一発だ。


 Aランクぐらいの者が32年分の魔力を使った毒を作れば物凄い威力だろうが、一生のうちに何度も作れないような毒は実用的ではない。



 俺は呪い魔法を教えているローニー先生の所に行った。


「先生、石化の呪い魔法ってありますよね」

「あるよぅ。あるけどぉ、君には無理かなぁ」

「何故ですか。破られるとデメリットがあるんですか」


「破られた反動はないのだけどぉ、余白が沢山いるしぃ、遅効性なんでぇ、簡単に解呪されるぅ。モンスターに掛けるのだったらぁ、お勧めぇ」

「自分に掛けたいんです」

「やだ、マゾぉ」


「いえ、防御に使いたくて」

「それならぁ、掛けてあげるぅ」


 髪の毛を渡すと呪物を作ってくれた。

 呪物は紙で出来た人形で、魔力を通せば発動するらしい。


 やってみる。

 石になって身動きが取れなくなった。


 秘孔魔法・霧散拳。

 元に戻った。

 使えるな。

 出来れば鉄化なんてのがあれば良いんだが。


 マナ・ポーションをお土産に、再びローニー先生の所にお邪魔する。


「また、来たのぅ」

「これお礼のマナ・ポーションです」

「うほぅ、赤が10本。これ、貰っても良いのぅ」

「使って下さい。自作なんで遠慮は要らないです。それで石化より硬いミスリル化とか、せめて鉄化とかないかなと」


「塩とかぁ、ゴールドとかぁ、あるけどぅ。うーん、硬いのならぁ、獣化の呪いでぇ、ドラゴンとかがぁ、良いかもぉ」


 ドラゴンになると服がやぶけそう。

 女の子は裸にしたいが、自分が裸になるのは遠慮したい。

 だが、切り札としては良いだろう。

 一つ作って貰うか。


「じゃあ、石化10個とドラゴン化を1個お願いします」

「ドラゴン化はぁ、高くつくよぅ」

「どれぐらいですか」

「金貨300枚かなぁ」


 マナ・ポーションを作りにモーラの邸宅へ週末、お邪魔するとしよう。


 最近、エロ魔法道が進んでいない。

 とりあえず、考えるか。

 揉むの次は何かな。

 やっぱり振動かな。

 エロい悪戯なら振動でしょう。


 気持ちよくさせる淫乱の呪いなんてのが良いかも。


「淫乱にさせる呪いってありますか」

「まだいたのぅ、あるよぅ。でもお勧めできないぃ」

「なぜですか」

「魔法、破られると不能になるぅ。それだけでなくぅ、寿命も縮めるぅ。娼館に勤める予定だったらぁ、お勧めぇ」


 あれっ、秘孔魔法・反射拳って向きを反転するよな。

 効果の反転が出来ないだろうか。


「人除けの呪いって、いま掛けられます?」

「掛けられるよぅ。人除けエクスクルードピープル


 不快だこの場に居たくない。

 今すぐ逃げ出したい。


魔力感知マナセンサーそよ風ブリーズ呪いの藁人形カースドストロードール


 お触り魔法を発動。

 はあああっ、秘孔魔法・反転拳。

 ふぁー気持ちいい。

 びくんびくん。

 逝ってしまいそう。

 決めたこれの習得を目指す。

 これを快楽結界と名付けよう。


「人除けは余白幾つですか」

「4つぅ。今のは何ぃ。魔法は破られていないけどぉ、逃げ出さなかったぁ」

「秘孔魔法って名付けました。最下級魔法3つの合わせ技です」

「そうなのぉ」


「先生の専門ではないですけど、振動させて敵を倒す魔法なんてありますか」

「あるよぉ。振動刃魔法。剣に掛けると良く切れるよぅ。余白2つぅ」


 人除け魔法と振動刃魔法、それと前から欲しいと思っていた隠蔽魔法。

 この三つを是非に覚えたい。


「助かりました。金貨300枚は来週になったら持って来ます」


 ソウル・ポーションが欲しいな。

 出来れば赤でなくて青色のB級ポーションが。

 高いんだろうな。

 モンスター退治をして余白を広げる方が簡単か。


 俺は図書室に行ってモンスターの分布を調べた。

 ゴブリンの次に数が多いのがオーク。

 肉が美味いので、大人気モンスターだ。

 アイナは収納の魔法を覚えていたから連れて行くのは決定だ。

 モーラも誘ってあげよう。


「アイナ、週末にオーク狩りに行こうぜ。モーラもどうだ」

「私は行くわ」

「わたくしも参加させて頂きます」


「場所はルドウィンで良いよな」

「ええ、今度はスライム忌避剤もばっちりよ」

「討伐の合間は執務ができそうですわ。やりたくはないですけれど」


「事務仕事が苦手なのか」

「ええ、少しばかり苦手ですわ」


「アイナ、手伝ってやれよ」

「そうね。友達だから、ケーキ一つで請け負うわ」


 週末は瞑想とポーション作りと狩りだな。

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