第4話 秘孔魔法
よし、仕切り直し。
もう一度だ。
「
再びお触り魔法を発動。
お触り魔法をドアの隙間から、髪の毛と共に侵入させる。
男から火球魔法が放たれた。
火球魔法ってこんな構造なんだ。
魔力の流れ、要するに経絡みたいな物が見える。
秘孔を触ったりできないかな。
やってみよう。
つんつん。
お触り魔法で魔法の秘孔が触られ、魔法は霧散した。
一瞬では火球にそよ風の指が触れても熱くない。
この技術を秘孔魔法としよう。
女の子から魔法が放たれる。
こちらは風魔法みたいだ。
それには俺は触らない。
男が放つ魔法だけを丁寧に潰した。
当然、戦いの形勢は女の子に傾く。
ほどなくして男は窓から外に逃げた。
そして、パタンと扉が勢いよく開く。
現れたのは俺と同じくらいの歳の女の子で、あれが巨大だ
メロンが2つ。
おまけに髪の毛が緑だから余計メロンを感じさせる。
顔は非常に整っていてどこか気品がある。
「あなた、ゴキブリローパーでなくって」
「ショック、俺ってゴキブリローパーって呼ばれているんだ」
「だっていやらしいと。それに最下級魔法しか使えないと聞きましてよ」
「まあな」
「とにかく、ご助力、ありがとう存じます」
「どういたしまして」
俺は彼女の体を舐め回すように見た。
だって、魔力感知で体の輪郭は把握しているけど、顔とか体の隅々を生で見たいじゃないか。
寝巻の所々が破けててエロい。
「モーラですわ。あなた様は?」
「俺はヒロ。お隣同士よろしくな」
「ヒー、ロー。遂に女の子を襲ったのね。
アイナが現れた。
「今日の俺は一味違うぜ」
そよ風の指が魔法の秘孔を触る。
アイスハンマーは霧散した。
「うそ、消去魔法。そんな訳ないわよね。見切ったわ。
アイスハンマーがそよ風のお触りをことごとく避ける。
そして俺を殴打した。
「何で? ぶべら」
我が魔法人生に1マナの悔いなし。
「アイナさん、違いますわ。この人は私を助けてくれてたのです」
「えっ、ヒロのエッチ被害センサーが反応したから」
「それは違わなくもないかも知れません。ですが、ジロジロと見られただけなんです」
「ギルティ」
「ちょっと勘弁してくれ、怪我してないか見ただけだから」
「今回は人助けしたみたいだから、許すわ」
「アイナさん、ヒロさんに聞きたい事があります。消去魔法をどうやって覚えたのか、是非知りたいですわ。お教え願えますか」
「それな。魔力感知を頑張ったら、魔力の流れが分かるようになってさ。そこをそよ風で攻撃した」
「そんなの不可能ですわ」
「でも出来たんだ」
「あなた、意味が分かってるんですの? 魔法の攻撃を好きなだけ消滅させられたら、魔法戦は無敵って事なのよ。とりあえず引き分けには持ち込めるわ。いいえ、魔力の消耗はあなたの方が圧倒的に少ないんです。持久戦になったらどうなるか」
そうか俺ってX級になってしまったんだな。
X級は欄外級で、何かに特化した魔法使いを指す。
一属性に偏った攻撃だとか、生産だとか、防御だとか、回復だとかだ。
相性によって物凄く強いらしい。
そんな事よりエロだ。
そよ風タッチ発動。
モーラのメロンにそよ風がタッチしようとする。
「
「なんで分かるんだよう」
そよ風の指が盾魔法の秘孔を触ろうとすると僅かに盾がずれた。
「見えた」
そよ風魔法がアイナに握りつぶされた。
「手が、手が。うぎゃあ」
呪いの藁人形を握りつぶされたら痛みは当然ながら俺に襲い掛かる。
でも風は見えない。
魔力感知を使えば分かるかもだけど、アイナには使った形跡がない。
いったい、なんだ。
「罰として休みに家に帰ったら、そよ風魔法で扇ぐ事。エッチな事を考えたらすぐに分かるから」
「嫌だ。俺は実家に帰ったら、街行くお姉さんのおっぱいを、魔法でもみもみするんだぁ」
「私は着替えますから、痴話喧嘩は二人でやって下さいまし。ごめんあそばせ」
パタンとドアが閉められて、モーラが扉の向こうに消える。
「これのどこが痴話喧嘩なんだ」
「とにかく罰は受けてもらうわ」
アイナはどこか機嫌の良さそうな顔で、去っていった。
俺は攻撃魔法を霧散させたのを秘孔魔法・霧散拳と名付ける事にした。
こんな技よりエロの技を増やしたい。
あーあ、明日から授業に出ないと。
そうしないとリリー先生に怒鳴られそうだ。
憂鬱だな。
みんなの勉強に俺はついて行けないんじゃないかな。
落ちこぼれのレッテルはどうしようもない。
卒業できなかったら、マッサージ屋でも始めるか。
肉体のツボは分からないけど、魔力のツボは分かる。
魔力のコリがある人も世の中にはいるはずだ。
美女のお客さんばかりが来るといいなぁ。
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