12/22
10:00
夢衣とのプレゼント交換どうするかな…。
俺はPCで仕事をしながらクリスマス会のプレゼント交換とはまた別で約束されたプレゼントに頭を悩ませていると、誰かが部屋に入ってきてすぐに目隠ししてきた。
来虎「おーい。今、仕事中。」
「あ、ごめんなさい。」
と、俺が思っていた声とは別の人が焦った声で目から手を離した。
来虎「お、
俺は後ろに振り返り、夏の友達でクリスマスパーティーの主催者の瑠愛さんとお付き合いしている悠に笑顔を向ける。
悠「久しぶりだね。なんか大きくなった?」
と、悠は両手で俺の肩をトントンと叩き、筋肉がさらについたのを確認する。
来虎「まあな。悠は瑠愛さんに肥えさせられたか?」
俺が自分のほっぺをつまんで伸ばすと悠は少し拗ねた顔をしてベッドに座った。
悠「昨日は瑠愛くんが休みだったからいっぱい食べさせられたの。しかもシメがモツ鍋だったからむくんだ。」
そう言って悠は指で顔をつまみ、むくみをとっていく。
来虎「シメがモツ鍋はだいぶ重いな。そりゃ太る。」
悠「これが幸せ太りってやつ。いいでしょ。」
来虎「うん、2人が幸せならいいと思う。」
悠「来虎さんは相変わらずなの?」
と、悠は呆れた顔をしながら夢衣との関係性を聞いてきた。
来虎「まあ、夢衣の前にいい人が現れないからなー…。」
悠「私が夢衣さんにぴったりな人、教えてあげようか?」
来虎「身長188㎝、靴のサイズ28㎝、スポーツ刈りの短髪で筋肉質?」
悠「ぴんぽん。それで名前に『虎』ってついてるの。」
来虎「はいはい。」
俺はいつもの会話を流し、仕事に戻ると悠は少し寒い部屋で暖を取るために俺が借りているベッドの中に潜った。
来虎「そういえば今日は何しにきたの?」
悠「瑠愛くんが夏くんに渡し忘れたもの持ってきただけ。」
来虎「今日は休みなんだ?」
悠「うん。暇。」
じゃあ、夢衣のプレゼントのことを相談するのもありかな。
来虎「飯おごるから買い物付き合ってくれないか?」
悠「いいよー。何時から?」
来虎「13時過ぎかな。仕事終わったら。」
悠「じゃあそれまで寝てるね。」
と言って悠は気のままに寝息を立て始めた。
俺はそんな空気のような悠に心の休まりを感じていると、誰が扉をそっとノックして入ってきた。
夏「…あれ。寝てる。」
と、夏は俺にコーヒーを持ってきてくれたらしく、作業してくれているテーブルに優しく置いてくれた。
来虎「ありがとう。この後一緒に飯行くから。」
夏「そうなんですね。じゃあ起こさなくていいのか。」
来虎「ああ。そういえば莉李は?」
今日の朝からまだ会ってない莉李はまだ夏の部屋で寝ているのか聞いてみると、今さっき朝風呂に向かったと言う。
莉李にしては珍しいなと話していると、風呂上がりの莉李が夏と朝ごはんを食べるために夏をリビングに呼んだ。
俺は少し額に汗を浮かべいた夏を見送り、昼まで仕事に集中することにした。
環流 虹向/ココのさきには
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