第28話

「ま、いいや。

後で話す...」


「ドア、開けてくれる?」


「いや、ちょっと待ってほしい、あの、

部屋が汚くてその、、片付けたいから」


「あのね、ベッドの上だけきれいなら問題ないよ?」


「ベッドの下に大人向け雑誌があっても、

私、怒んないよ?」


「あ、いや...全くないんだけどな、それはさ...」


「ふうん。それは良かった。

じゃ、いいじゃん」


「ちょっと片付けたい、あの、

部屋、その...」


「なんか、怪しいなぁ、、」


「ちょっとだから、えっと、待って、、」


「待つの無理そう」


「え」


「私、我慢できない」


「生理前のせいか、その...」


「ええ!?」


「それにね。雨、降ってきた。

これ、土砂降りになるんじゃない??」


「マジ!?」


大慌て、窓に駆け寄ると、

確かに、小さな雨音が聞こえてきた。

曇り空。更に大きく発達した積乱雲が見えた。

ややもすると、バシャバシャって

来そうだった。


「傘持ってないの。

このままだとびしょ濡れになっちゃうよ!!」


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