第13話

会場入りすると。

俺に絡んできたひとりの男。

男前だが、性格の悪い奴。

そう藤島くん。


俺は右肩に手をかけ、ずしりと体重を

かけて言うことには。


「よぉ、久しぶりだな。

おまえ、ぜんっぜん、変わってねぇな...。

東大は受かったって情報は聞いたけどよ、

そのあとはどうなったんだ...?」


「どっかの会社に入ったか?

あ、でも、そのあとはどーせ、あれだろ?

コミュ障を発症して、休職中?もしくは、

今、現在、無職だろ...??」


まさかな。


俺は今現在の職業、医師をひけらかす

つもりはなかった。


だから、黙ってたんだ。


でもな、かつてのクラスメイトで

看護師をやってるヤツがいて。


そいつが、お喋りだった。

ま、女だから、ペラペラ喋る喋る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る