第10話

モテ期が来たと思しき俺に。

藤島くんはやたらと絡んできた。

中学までとは違う、勉強内容と、

スピーディーな授業内容についていけてなくて、イライラしている風で。

俺に絡んでストレス発散してた。


藤島くんは、勉強は中学時代ほどできなくなったけど、外見はジャニーズ系だから、

女子から一応モテていた。


それでも。


俺が学年一のモテ女に告られた現場を見てて。


「おまえ、調子乗ってんじゃねぇぞ...!

ちょっとオシャレな服装に目覚めて、眼鏡をやめて、

外見マシにしたからってな...」


「俺の方がおまえの100倍も、カッコイイんだからな...!」


俺の襟ぐりを掴むだけ掴み、

それだけ言って立ち去ってくれる。


藤島くんは分かってる。

手を出したら、退学処分になるからな。

一応、俺、進学校の先生達の期待を背負って、先生達が眼をかけてくれているから、

俺に手出しはできないんだ。


「そうだね...。きっと、藤島くんは

アイドルになれるんじゃないかな、、

俺の100倍も男前だからさ...」

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