【24】赤い昼④
クレオは咄嗟に持っていた木剣を鋼の盾に変えて受け止める。
教諭の一撃は力強く盾で防いでも吹き飛ばされた。
左腕が折れた痛みで脳が活性化されたのか、回転しながら吹き飛んでいる最中、時間がゆっくり流れクレオは周りの状況を見る事が出来た。
「クレオ!大丈夫?」
ロエル達が駆け寄る。
「ロエル、治癒出来るか?」
「うん。」
ロエルが祈るとクレオの傷付いた箇所が青白く光る。
みるみる治って行くのと同時に疲労感がます。
「エリス、あいつはオレ達で何とかしよう。」
周りも同じ状況で助けに回って来れないと察したクレオはいち早く覚悟を決めた。
「ロエルとマミアはオレとエリスに加護を掛けてくれ。」
「いいけど、逃げた方が良くない?」
「周り見てみ。逃げるとこ無さそうだぜ。」
「でも、あれ先生でしょ?」
エリスが言う。
「先生だったとしても、もうあれ人間じゃないだろ。 それに兵士になればあんなのと戦うんだろ?ちょっと実戦が早まったと思えばなんて事ないさ。」
クレオは自分だけが腹が座って居る事を理解している。
ただ、一人では相手に成らないとも感じていた。
「エリスはあれの周りで気を反らしてくれればいいよ。 隙さえ出来ればオレの能力で倒せると思う。」
ロエルとマミアがそれぞれ祈るとクレオとエリスに力がみなぎった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます