【16】クレオ対エリス
月一の試験は2日に分けて行われる。
1日目の午後に学科を行い、2日目は午前中から技能。
トーナメント制で対戦相手はクジで決められている。
「オレ、くじ運ないは」
クレオの1戦目はエリス。
「あいつには勝てないよ」
「分からないよ。クレオだって強くなってるんだから」
「でも、あいつも強くなってるでしょうよ」
「そんな弱気にならないで、ボク、クレオを応援するから!」
「まぁ、頑張ってみるよ」
気のない返事をしたが、応援されると頑張りたくなる。
エリスが試合場に現れると会場がわく。
同じクラスの男子生徒からは声援、女子生徒からはクラス関係なく歓声が上がる。
エリスは兄弟みたいな者だから誇らしいけど、羨ましい。
クレオに対する声は「変態なんでしょ」と言うひそひそ声。
「クレオと戦うの久しぶりね」
エリスは不敵な笑みを浮かべる。
「前より強くなった?」
「ああ。だいぶ鍛えられてるからね」
「それは楽しみね。」
エリスはクレオをなめている訳ではない。
彼も成長しているのは分かっているが、それ以上に自分の成長ぶりに自信を持っている。
「両者前へ。 はじめ!」
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