【14】学食にて



「クレオ、ロエルこっち!」


 学食には既にエリスが席を取って居た。


隣には見たことない女の子がいる。


「こちら、同室のマミアちゃん。 で、こっちが同じ児院育ちのクレオとロエル。」


「初めまして。」


長めのボブヘアにメガネ。


 名札には彼女も『聖女』とある。


「君も『聖女』なんだね。」


とクレオは言いい、名札を見ている振りをする。


「あ、『変態』さん・・・」


マミアはつい口に出してしまったらしく、両手で口を押さえて目を丸くする。


「あ、違うんです!ウチのクラスでもクレオさんの事噂になってて、でも悪い意味じゃないんです。」


(悪い意味じゃない『変態』って超好意的でしかないじゃん)


 さすがにそれはないとクレオでも分かる。


「『変態』に良い意味なんてあるわけ無いじゃないっ」


エリスがクレオの肩を叩きながら笑う。



「楽しそうだな」


そこにアルマンが現れた。


 隣には見慣れなロン毛を後ろで結んだ少年。


「昨日話した親友のストムだ。」


「宜しく。昨日の試合見てたよ。2人とも強かったね。」


「ありがとう。ストムも相部屋アルマンになって良かったね」


とエリス。


「そうなんだよ!マジ良かった。奴と同室だったら心労で禿げちゃうよ。」


 アルマンが厳しい目付きで睨むのを尻目にストムは笑っている。


(この二人とも一緒に居たら楽しそうだなぁ)


とロエルは思った。

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