食べる瞑想 - 食事をする前に 2024/4/10

身体に意識を向ける。

会場に着くと、もう既に、料理は完成して、テーブルの上に並べられていた。

そう思っていた。

会が始まり、挨拶。そして、参加者の自己紹介。

それから、みんなで料理を創る様を見る。

ご飯が炊けて、蒸らし後の圧力鍋の蓋を取り、

1枚のプレートの説明が始まる。

「以前は、貝殻の粉を使っていました。

農薬除去するために。毎回使うのでそれもおっくうになり、プレートを購入して使うようになりました。圧力鍋鍋で玄米ご飯が50分で炊けて。」

マヨネーズは、豆乳マヨネーズ。

パンは、米粉を使い。パンに挟んでいるあんこの甘味は、甘酒。

身体に悪いと言われている、砂糖や、小麦粉、サラダ油等々は使用されていない。

味付けは、お塩に、お出汁に、醤油、黒酢、フルーツに。。。

身体に優しい食材と、調味料を使い、沢山の新鮮食材を使う。


身体に良いものだけを食すと考えると、面倒になり、おっくうになる。それを、「簡単だよ。」と、目の前で、作って見せてくれる。

それを食す。

「みんなも出来るよ。簡単だよ。」

「大したことしていないよ。」

「なんでも良いんだよ。」

料理をみんなの前で創る意味は、それなのかもしれない。(優しさ。)

「みんなも作って。自分の分のおむすび。」

「みんなはなんて呼ぶの?「おむすび?」

 「おにぎり?」おんなじだけど、

 ちょっと違う。」

「みんなのおむすびは、「三角?」「丸?」」

「「おむすび」はね。語源は、ムスビ。生み出す。産み出されるって言う意味もあり、

「おにぎり」は、「鬼」、「切り」厄除けの様な意味があったり」

「そして、「おにぎり」には、家は、「ごま油に塩」なんだよ。手にくっつかないでしょ。」

「みんな出来た?自分で食べるおにぎり。」

「プレート持って~。みんな給食の様に、ぐるぐると、自分の食べるおかずをプレートの上に乗せて歩いて。」

大きな木製の皿に、少しずつ乗せた筈のおかずは、すぐに置き場が無くなるくらいに所狭しと成っていった。レタスに、千切りニンジン。茹でたブロッコリー。揚げた里芋。鶏肉の豆腐ハンバーグ。玄米おにぎり。椎茸の天ぷら。菜の花のおひたし。お味噌汁に、あんこが挟まった米粉パン。トマトのカルパッチョ。スムージー。ビーツとクスクスのサラダ。。。

豆乳マヨネーズに、ドレッシング。大根の鬼下ろしの黒酢ソース。

テーブルの上に広がる、各々で乗せてデコレーションしたワンプレートを目の前に。

「これから、食事をしますが、みなさんお話をせずに、食事に集中して、召し上がって下さい。」

「黙食ってことですか?」

「今日は、「食べる瞑想」です。」

「みなさんに、味わって、食事をして頂きたいと思いまして。」

「え。しゃべっては行けないんですか?」

「「いただきます。」って言ってから、しばらくの間、話をせずに、食事を楽しんで見てください。」



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