第7話 センターアイドル

 翌日になって、遠藤愛は行方不明になった。


 当然、ステージもすっぽかし、ファンへの説明も無しだった。


 どうやら、生きてはいるようで、しばらくは逃げるつもりらしい、

ほとぼりが冷めたころ、吉井学の事務所関係から再デビューするのか?


 その頃、誰が投稿したんだの犯人探しが行われた、

捜査線上に上がってきたのは、もちろん田中慶介だった。


 これには、遠藤愛ファンから、


 「そんなに、足引っ張って1位が欲しいのかよ」

 「前田真里に頼まれて、噂を流しやがって許せん」


 と、ファン同士の小競り合いに発展した。


 元からあまり芸能活動にやる気のなかった、前田真里は、

あっさりと、卒業宣言をしてしまった。


 これで、私が実質1番になれたわけである、

もちろん、下からあがってくる若手を潰さないと、1番は保てない。


 そんななか、私のファンにも問題が発生した。


 私のファンクラブの中でも、超金持ちの田中金太が、

突然私のファンクラブを辞めたいと言い出したのである。


 私にとって、こいつは金づるだ、失うわけにはいかない。


 親は某大手ゲームの社長をやっており、

私に貢いでくれた金額も1000万以上になるはずだ。


 私は、彼に理由を聞いてみた。


 「実は、この間女から電話があって、あなたの子供を生んだ」

 「本当は黙っているつもりだったんだけど、認知して欲しい」


 と言うものだった、超あやしい?


 なんでも、1年位前に合コンをして、気を失っていた時の子供らしい。


 私と彼は、彼女に会うことにした。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る