Episode13 防空戦闘用意!
ベステリア王国はユリアナ帝国の北西部に広がる国で特産物は海鮮食だ、つまり日本とほぼ似ているという事だろう。
砲艦外交をするという事は、第二次世界大戦時の事――いや、ペリー来航のようなシチュエーションになるという事だ。
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西之島軍港を出たアイオワ級戦艦の5番艦イリノイは現在、ベステリア王国沖を航行していた。ブリッジから双眼鏡を使って水平線上を見ていたジャップは黒い塊を西の方に発見した。
「レーダー室、左舷方向の黒い物体は何だ?」
「左舷……、ッ!急速接近中‼」
「取舵一杯、第1戦速‼」
「取舵、一杯‼」
徐々に見えて来た黒い塊の正体は飛竜群だった、しかも鎧を着た人を乗せているではないか!
「対空戦闘用意!」
「全艦戦闘用意、繰り返す対空戦闘用意。これは訓練では無い」
艦内に警戒音が鳴り響き始めると艦内が慌ただしくなった。
「距離3万550メートル!」
「高角両用砲塔、射撃を許可する。射程に入り次第、撃ち落とせ!」
「はい!全対空兵装へ、射撃を許可する!」
直後、射程に入った対空兵装から攻撃が始まった、流石現代兵器である。蒼空を飛んで向かって来ていた飛龍群が鮮血の花を咲かせながら落ちていく様を見ていたジャップは少し悲しくなった。
「これが、第二次世界大戦時のアメリカ海軍の気持ちなのか……」
残酷だ。
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