Episode07 高雄型重巡洋艦3番艦摩耶
西之島航空基地は元々、航空自衛隊と海上自衛隊の要塞基地として建設されたが2年前に原因不明の火災に見舞われて閉鎖された。そこにあった戦闘機や輸送機、回航中の艦艇などが取り残されていたが、1年ほど前にそれらを施設ごと買い取ったのがゼロらしい。
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羽田に移動してそこから待機していたC―130Rに車ごと搭乗して6時間後、西之島元航空基地に到着した。2本の巨大な滑走路が平行しており、その間にハンガーや管制塔などの施設があった。
「到着したよ、私達の新たな基地だ!」
輸送機から降りると、海から届いてくる潮風が匂ってきた。管制塔は所々、黒焦げの場所があったがそれ以外は綺麗な外観だった。
「某傭兵映画みたいだな……」
「よぉ!ジャップ!」
チェリーの声だと思った俺は、振り返った。しかし、そこには黒くなった男が居た。
「だ、だれ?」
「おいおい、もう忘れたのかよ」
「もしかして、チェリー……か?」
海兵隊時代の仲間の他にも新しい顔ぶれがあった、全員女性だ。
「あ、彼女達は自衛隊をしていた元自衛官だよ。ま、皆私の顔ぶれだから」
元の部署を聞くと航空自衛隊や海上自衛隊、陸上自衛隊という割合だった。これもう、一つの組織じゃン‼少しゼロに呆れていると、今度は新島の方にある軍港に連れていかれたのだが現代日本では存在しない軍艦が1隻停泊していた。
可哀そうな艦だ、寂しいだろうな。
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プレハブで作られた室内戦闘場にある広場に連れてこられた。そこでは、女性の新兵達が腕立て伏せをしていた、軍人でなければ揺れ動いている2つの山に興奮していたかもしれない。
「……よし!休憩だ、その前に君達新兵の配属先の指揮官を紹介する」
見知らぬ男が懐中時計を持って叫ぶと同時に、女性兵士達が整列した。女性達の中には十代や二十代がいたが、目を瞑った。
「当時、俺が所属していた部隊には地獄の
壇上に上がると視線を久々に浴びた。
そうだ。この感じ、久々だ。
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