番外台本/三人用【酔い晒し編】
こちらは、番外台本【
腐れ縁の男たちが年末年始に集まって酒を飲みながら、あーだこーだしている一幕をお楽しみください。
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▶始めに
・台本の自作発言、作品の転載、登場キャラクターの性転換、台本の内容が壊れるような行為は禁止です。
・使用されるときは、不特定多数の目に入るところ(コメント欄やキャプションなど )に『台本タイトル』『作者名』の
・そのほかの細かい お願い事は【台本利用上のお願い】のページ(▶https://kakuyomu.jp/works/16816700427787953461/episodes/16816700427788115278)を読んでください。
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【比率】
男声2人:女声0人:不問(ナレ)1人の3人用 声劇台本になります。
【上演時間】
35分~40分程
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〜ロングタイトルver.〜
▷不機嫌なお見合い相手は、腐れ縁の青年と
〜ショートタイトルver.〜
不機嫌シリーズ/番外台本
【
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【登場キャラクター】
▷25歳/国防陸軍の幹部士官(少尉)
▷五人兄弟の長男
▶真面目な性格で、弟たちに振り回されがち。
▶言葉づかいは、淡々としている。無表情がデフォで表情筋が怒りと喜びにしか機能しない。むっつりスケベ(←笑うとこ)
▶恋人関係になった【
▷25歳/国防海軍の幹部士官(少尉)で
▷三兄妹の長男
▶にこやかに笑う 話し上手なお兄さん★(長文セリフ多め)
▶普段は穏やかな口調で話す。まだまだ独り身を
▶やっとこさ関係が進展した腐れ縁とそのお見合い相手を応援している。
N(ナレーション) 不問
長文バッチコイな人におすすめ✨
(今回は風神 諭の弟(次男)のセリフもありますが、読む読まないはお好みでどうぞ。)
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────────
──2077年の
N:あと数時間で新年がやってくる
大晦日/夜の八時過ぎ
諭:心の声
《……ここを
N:パチンッ…、パチンッ…
駒を打ち付ける音が室内に響く。この部屋から離れた
諭:心の声
《年末になっても弟らは変わらんな。まあ、これが平穏というやつか。今年は実家に戻れてよかった……》
N:あと数時間で新年だが、
諭:心の声
《この足音は……》
澪留:あ〜〜〜、寒いっ寒いっ
──障子の貼られた格子戸を開けて室内に入ってくる
諭:やはり、貴様か
澪留:やあ、マナブくん
おじゃましてるよ〜
諭:お疲れさん。
澪留:そうよぉ、五日前に帰港してね。事務作業とかもろもろ片付けたし、その足で戻ってきたんだー
諭:実家に挨拶は?
澪留:もちろん、してきたよー。あ、これ手土産ね〜
諭:飲む気 満々だな。
度数高めの酒と、酒が進みそうなツマミか。貴様、朝帰りするつもりか?
──冬用の
澪留:さっき、ご挨拶したけどー
あと、母ちゃんにもマナブくんの家に行くなら手土産持って行けって頼まれたくらいだし〜
あ、コタツだ! おじゃま〜
諭:私と貴様の仲だとしても、年末くらいは実家で過ごせばいいものを。
来てすぐにコタツか、貴様も相変わらず自由なやつだな?
澪留:あったけぇ〜…
このまま、寝れる……
諭:(ため息)寝正月か
澪留:あー…出たくないけど、シワつくとアイロンがけに時間かかるし着替えるかぁ……
コタツって睡眠の魔物
N:
諭:何を探してる?
澪留:えー、なにかしら着替えようかと思ってねー
この押し入れじゃなかったけ?
諭:貴様が
澪留:あ、こっちに
あっれ?懐かしい〜w
(※
★幹部育成校の略称。防衛省 管轄の国防軍大学(四年制)を卒業したものが進学する。海軍は幹部士官としての上級知識を専門分野(
諭:(ため息)
……
澪留:マナブくん、よく覚えてんね〜
諭:貴様のせいで、私も着替えることになったからな
澪留:そんなこともあったな〜
N:
諭:
前は、胸にそんな傷なかっただろ
澪留:あー、これかー
うん、ちょっとだけヘマしてねー
諭:めずらしいな。いつもなら名誉の負傷とか言うのに
澪留:さすがに、この傷は名誉とは言えないかな〜
諭:……なにがあった?
澪留:うーん、まあ、マナブくん だからいっか
……あ、そのまえに着替えていい?
諭:ああ。構わん。風邪をひかれても困るからな
澪留:お言葉に甘えて〜
N:そう言い返せば、手早く
澪留:よかったー、着れた〜
サイズ変わってないや〜
(伸びをして)……さてと。お待たせー、お酒 飲みながら話そっか
諭:好きにすればいい。貴様が持ってきたものだしな
澪留:それもそうだね〜
N:
澪留:片し終わったー?
諭:ああ。大丈夫だ
澪留:おっけー。
じゃあ……
今年も一年、お疲れ様でした〜
諭:
(飲む)……ん、なかなか 香りが豊かだな
澪留:でしょ〜
帰省するなら持っていけって、今回の
諭:そうか。
やはり、一人は居るよな。酒にやたら
澪留:いるよね〜
お陰で、苦手だった
諭:
うん?このツマミ缶、なかなか手に入れるのが難しいやつじゃないか
澪留:そうそう。
航海 期間中だったけど、サセボに寄ることがあってね
そこで保存食を売りにしてる お店で買ったんだ〜
営業日が不定期なんだけど、今回は運が良かったよ〜
諭:……うん、なるほどな。味付けもどこか懐かしい感じがするな
澪留:だよね〜
ワタシ、これ食べた時 ばあちゃんの手料理が食べたくなっちゃってさ。
帰りたいなーって思ったw
諭:
澪留:母ちゃんからの話を聞くかぎりは元気にやってるみたいよ〜
諭:そうか。
澪留:そうねー。次の誕生日で78歳かな。そろそろ、一緒に暮らさないか?って父ちゃんが話してるらしいけど
まだまだ現役だって拒んでるって〜
諭:まだまだ
私の祖母も会いたいと言っていたし、いずれ、連れて行ってあげたいな
澪留:いいねー。休みが重なったら、一緒に行く?
諭:休みが重なればな
澪留:なかなか難しいもんな〜
諭:仕方ないさ。
貴様は
澪留:そうなんだよ〜
今回は、けっこう長期の航海でさー
出港する頃は暑かったはずなのに、すっかり年の暮れじゃん?
諭:まあ、今年は11月の半ばでも暑さがぶり返したりしたからな
澪留:(おつまみ モグモグ)
……そう言えば、マナブくん。
11月初めの基地の一般公開日、暑くて辛かったんじゃない?
海上生活でも
諭:あー、いや。あいにくと今年は軍病院のベッドの上だったな
澪留:えっ、マナブくんが入院って どれだけ手酷い状態だったの?
諭:まあ、任務中に 少々 手こずってな。背中から腰を刺された
澪留:うわっ……、聞いただけで痛い話なんだけど
諭:まあ。入院レベルの怪我はしたが、生きてるしな
澪留:それはそうだけどさー
諭:そういう貴様は、あの胸の傷はどうした?
澪留:あー、そうね〜…
N:話をしながら、なかなかのハイペースで酒をついで飲むをしている二人。
酔いつぶれることは今のとこ無さそうだが、除夜の鐘が鳴る時間帯に意識があるかは分からない。
少し言い
澪留:怪我したのは、今年の春過ぎだよ。しばらく基地で
その時に着替えるのが
諭:……襲われたのか
澪留:お、さすが マナブくん。物分りが早いね
諭:迷彩服で営外に出たって時点でだいたい察しがつく。
そんな事件があったなんて知らんぞ
澪留:まあ、情報規制だろうね。新隊員の教育 期間中でもあったし、テロだとしても相手は民間人だ。そんな相手に襲われるなんてトンデモナイ話でしょ?
諭:だからって、
情報規制とはどういう
澪留:……言いたいことは分かるけど、仕方ないこともあるよ。いくらか昔より
すべては共有されないし、さすがにアケボノ所属のマナブくんにまで届いちゃったら大問題でしょ?
諭:私が中央のアケボノ所属じゃなかったら、情報が届いていたと?
澪留:どうだろう。
ヨコスカの
……ほら、マナブくん。飲みな。
諭:(舌打ち、飲む)
……そもそも、ヨコスカはよその地区より
澪留:そう。ワタシたちも そういう甘えみたいなのがあったんだよね。
あ、長くなるけど話していい?
諭:ここまで来たら聞きたくなるだろ
澪留:それもそっかw
……でね、堂々と迷彩服で街を歩いてた。目的のお店で呼び出し待ちしてるとき、部下の一人が列から離れた所で喫煙してたんだ。
……そしたら、急に銃声が聞こえた。異国の言葉で怒鳴られて、穏やかな昼過ぎが騒然となるし、周囲が
迷彩服を着てるワタシたちを狙っているのが理解できたんだ。一人、また一人と
諭:……海軍は、陸軍とは違うからな。
澪留:それにしたってさ。
ワタシは、自分の無力さに打ちのめされたよ
全然、カラダが動かなかったし、目の前が真っ暗になった。けどね、実行犯の取り押さえにあたってた同僚が『
諭:……そうだったのか。
(酒を飲み、少し考える)
……それで、止血 作業に回っていた貴様が、なぜ、怪我したんだ?
澪留:そう、それがワタシのヘマに繋がるんだけどさ。
騒ぎを聞きつけた非番の隊員とか。
基地から出向いてくれた衛生隊員とかが後のことを対応してくれたんだけど。ワタシ、気を抜いちゃったんだよね。まだ、実行犯が残ってるかもしれない現場で
諭:……ああ、そういうことか。隙を見せたとこで、貴様もズドンッ…か
澪留:うん、大正解。
物陰に隠れてるヤツが居たみたいで、その気配や殺気に気づけないくらいに頭がいっぱいだったんだよね。
……まだ、
諭:これこそ、『命があっての
澪留:だよね〜
いやぁ、奇跡の積み重ねなんだなーってベッドで目を覚ましたとき、カミサマに感謝しちゃったよ。……めちゃくちゃ痛かったけど
諭:
澪留:経験者しか理解できないよね〜
諭:そうだな。
私も鎖骨と左肩に銃弾が
澪留:今でも痛む?
諭:時々な。天気が悪いと少しだけ皮ふが引き
澪留:そっか。……ワタシもそうなるのかな?
諭:まあ、キレイには治らんし、皮ふは
澪留:そっかぁ
まあ、これを教訓に何事も気を抜かずに行動するのを心がけるよ
諭:営内にいる限りは大丈夫だろう。だが、迷彩服や軍服で出歩くときは特に気をつけろ。
……にしても、貴様は幼い頃から何かしらのアクシデントに巻き込まれても無事だったことが多いからな。今回もそのテだろう
澪留:そうねー。
スピリチュアルぽく言うならワタシの寿命を『守護霊が見放す気がなかった』のかもね〜
諭:それもそうだな
N:そう答えたあとに
(少し俯いて、深呼吸)
諭:……貴様が生きてて良かった
澪留:うん、本当にね。
私も、マナブくんが生きててよかったよ。こうやって お酒を飲み
諭:そうだな。(少し笑う)
……
澪留:どうぞ〜
遠慮せず、じゃんじゃん飲もうや〜!
N:しんみりとした空気になりかけたが、酒の力を借りることでやいのわいのと他愛のない話をした。
(間)
──大晦日/夜11時 過ぎ
N:かれこれ三時間 経過。
酒を飲みながらの談義は大いに盛り上がっていた。途中、
澪留:でさぁ、出港前に飲み屋で見かけた
諭:貴様、あいかわらず
澪留:そりゃあ、周囲に人がいるのに場を気にせず色気を振りまく
諭:だが、そのなにか違ったと断った相手をまずもって誘ったのは貴様だろうが。
なのに勝手に幻滅されたりして、相手からしたら迷惑な話だな。(ぐびっと飲む)
……
澪留:はぁ?んなことないし!ワタシは、こう見えて遊ぶ相手は選んでるからなぁ!?
諭:遊んでいることは否定せんのだな。
……そうやって後腐れなく 遊ぶだけ遊んでいるから 本命 をつくれずにフラフラしているんだろ
澪留:まだ、ワタシには早いって思ってるだけですぅ!
というか!そういう マナブくん だって
諭:……何を今さら。
私が
(眉をくっと上げ、鋭い視線を投げかける)
澪留:うわっ、ヤダヤダ。こんな重たい感情をぶつけられたら
諭:
澪留:ほーら、そうやって すぐ
諭:アリもしないことを言うな、
それ以上、
澪留:けっ……、酔いが回ると 普段 以上 に口が悪いんだからさぁ!
(慈『それはお互い様だよ…』)
N:長男ズの言葉の投げつけ合いをちびちびと酒を飲みながら眺めている
諭:……ああ、ならば教えてやろう。
澪留:おー、いいねぇ、それが聞きたかったんだよね〜
N:
酔っていても
『ノロケを聞きながら年越しかなー…』と
(間)
諭:
澪留:うんうん、それで〜?
N:
しかも、
それに反して
諭:本当に理解しとるのかァ?
そもそもなッ、
私は、すべてを理解したうえで
(慈『ほぼ詐欺だよな。付き合ってる人の親御さんと仲良くすることで、逃げ道を塞ぐのって』)
N:そう堂々と語る長男に対して、次男が
諭:
私と
澪留:お見合いの後に連絡先を着信拒否にされてたら、意味もなかっただろうし〜…
諭:まあ、それは幸運と言えるだろうな。
澪留:
本当は、拒否れないだけじゃん? マナブくん、お見合いの席に
諭:なんでそんな事まで知ってる?いや、あれは護身用だから
……だが、その、今は怖がられていない。たぶん
澪留:模造刀だからって嫌でしょw
たぶんって、急に歯切れが悪いですなぁ〜?
諭:黙れっ、私は怖がられないように
今回だって、入院したと一報 いれたら 通話できない分、たくさん心配するメッセージをくれたからなっ
(飲む)……私の誕生日にもな!入院中で会えなかった分、メッセージカードを送ってきてくれた!
澪留:惚れられてる自信があるのか、ないのか分かんない発言〜
(慈『酔ってる兄さん、からかいがいのあるオモチャくらいしか思われてないね。みおるくんの悪い癖が出てるなー』)
N:やんや やんやと盛り上がる長男ズに遠い目をする
酒をそそいで、飲む。飲んでは、語り、そそいでは飲む。そんな行為をひたすら繰り返して、
澪留:ところでさぁ、マナブくん
諭:でぇと?してるぞ
澪留:おー、最近はどこ行ったの? あー、でも入院してたからクリスマスは一緒じゃなかったんだっけ?
諭:クリスマスは
澪留:ありゃ、残念。
……で、どこ行ったのー?
(不機嫌シリーズ 用語解説②
※
諭:うん? でぇと は出かけることだろ?
それなら、
その前は、公園で
澪留:……マジで言ってる?
N:『この場合は、本気だろうね』と
諭:うん?なんか、変か?
澪留:いやいや、イヤイヤ。
ないわ。マーーージで、ない
諭:なんだ??
澪留:ちょっと待ってて
N:用意してあった酔い覚ましの水を廊下から取ってくる
澪留:はい、マナブくんの分
諭:お、おう?
N:空いていたグラスに水をそそいで、それを一気飲みした
澪留:ぷはぁ……(グラスを置く)
(真面目な顔)マナブくん、そりゃないよ
諭:み、
N:
澪留:いいかい、マナブくん。
ワタシたちは
諭:甘える?何がだ。なんで、貴様、そんな説教くさく……
澪留:いくらさ。マナブくんの今までの
けどさ、相手の村を散歩したり、日向ぼっこしたりって……
N:
澪留:隠居後の老夫婦か!!
キミたち、恋仲になったばかりだろう が!!
諭:な、き、貴様……
(慈『このテに関しては みおるくん の勝ちだな〜…』)
澪留:なので!マナブくんの!これからやってくる新年の
諭:だーー!
貴様に言われんでも私のペースでするに決まってるだろ?!
(慈「マジな顔して、ひっどい話だなwww 誰か、この酔っ払いたち止めてェ?www」)
澪留:分かってるなら、これから仕事始めで忙しいだろうから?
落ち着いてからでいい!デートに行け!どこでもイイから!あ、どこでもって言ったけど ワタシたちの村や相手の村を散歩するってのはナシだからな!!
(慈『あー、お腹いたい…w 言い負かされてる兄さん面白いなぁ…』)
N:熱弁する
澪留:で!どこに行くの!?
泊まれるなら温泉とかも良いだろうけど、日帰りなら行けてシズオカか、カナガワのほうだよな〜!
諭:待て、待て。なんで、貴様が予定を考えるんだ?
澪留:だって、マナブくんが失敗したら可哀想だから
諭:余計なお世話だ!!
澪留:痛ぁ!!なんで、ビンタすんだよっ!!
諭:さっきから勝手に騒ぎよって!ほっといてくれ!私には私なりの考えがあって──
N:何かと言いまくる
(慈『あ、新年 迎えた…』)
澪留:え、わっ、鐘が鳴るってことは年越しじゃん〜!
諭:(ため息)……
澪留:なんか、悔しいなぁ
まあ、そういう新年もありか〜
(床に正座し、座礼)
マナブくん、イツキくん。あけましておめでとう〜
諭:ああ。おめでとうさん
(同じく座礼する)
(慈『はーい。あけましておめでとうございまーす』)
澪留:あ、そうだ。
(慈『いいね〜。おれ、お湯 沸かすね』)
N:年越しそばを年明けてから食べるのが
諭:(ため息)……なんだか、一気に疲れが来たな……
澪留:他人にせいにするなよ〜!だって、騒ぎたくもなるさ。なんで、知り合ってから半年以上も経つのにデートしてないんだよっ
諭:……わざわざ、都内に来てもらうのは気が引けるからだ。交通費だって馬鹿にならん。ならば、私から通うことで相手の負担にならないようにしたいのだ
澪留:あー、そういうね。
諭:
澪留:そっかー、マナブくんも異動かー。会える日ももっと限られるかもだし、遠距離はシンドいね
諭:(呆れ顔)……やっと、こちらの気持ちを理解したか
澪留:まあね。だから、ワタシにも本命はいないわけだし
諭:だが、私はいずれ
澪留:えっ、マジ?
諭:ああ。
澪留:あー、えー?
(気持ちを噛み締めて)
……マジか〜〜〜!
え、じゃあ
今だって、会えてないのに結婚したら
ワタシの同僚みたいに長期の任務から戻ったら見知らぬ男と奥さんが一緒にいて、騒ぎになるくらいならさ。寂しい思いさせないように思い出つくんなきゃー
(お酒 飲んで)……結婚や交際は異文化交流なわけだし
(慈『僕たち、独身なのに。みおるくん、やたら説得力あるの不思議だな〜』)
N:お湯が沸くまでのあいだ、おつまみのイカの姿焼きを食べる
澪留:そもそも!海の男のほうが気苦労が多いですから!記念日、誕生日!身内の
(日本酒を飲む)……でも、帰るべき場所は欲しいわけよ
諭:そうだな。
私たちのような特殊な環境下を理解し、それでも出迎えてくれる相手と
澪留:まあ。それが理想だよねー
諭:ああ、どこまで実現できるかは分からん。
澪留:応援してる、頑張れ
諭:ありがとう
澪留:どういたしましてー
諭:そういう
澪留:……ワタシは、また こうやってマナブくん や イツキくんとお酒飲めれば 良いかな
諭:そうか。今年の二月には、
澪留:お〜、ケイくんも二十歳か〜
次に集まるときは、ますます賑やかになりそうじゃん
諭:ああ、そうだな。……
澪留:んー?どしたのー?
N:酒のせいでヘラヘラと表情を
諭:ちゃんと帰ってこい。
貴様のことだ、海こそ
澪留:……うっはぁ〜!聞いた?聞いたかい?イツキくん!(顔を上げる)
めちゃくちゃ重たい感情だよね〜!そんなガチな顔されたら地獄の閻魔もビビっちゃうよ〜
諭:おい、私は本気で──
澪留:ありがとう。そう言ってもらえて、嬉しいよ
私の戻ってくる場所はココだって再確認できた。ちゃんと、帰ってくる
諭:誓えよ?
澪留:おうよ!
【
N:
澪留:……おやおや、湯が
諭:どれを食べるんだ?
澪留:ワタシ、カレーそばにしようかなー
諭:貴様、本当にカレーが好きだな
澪留:そりゃあ、海の男といえば【カレーライス】だからね!
(慈「みおるくん、なんかオススメのカレー屋さんとかある?」)
澪留:おすすめのカレーね!イツキくん、良い質問ですな〜!お答えしんぜよう!
諭:ふっ……、どういうテンションだよ
澪留:お!マナブくんの初笑い 頂きました!
諭:なんでもかんでも 初をつければ良いってもんじゃ……
澪留:ほらほら、マナブくん
諭:
貴様、日が昇ったら覚えとけよ?
澪留:うわ〜、こりゃあ 打ち込み
(慈「ほんと、兄さんたちが揃うと騒がしくて困っちゃうなー」)
N:風神の次男が
こうして、久方ぶり顔を見合わせた幼なじみたちの飲めや語れやの夜は平穏に過ぎていったのである。
──
番外台本【酔い晒し編】
──────────
〜ロングタイトルver.〜
不機嫌なお見合い相手は、腐れ縁の青年と
おしまい
──────────
台本公開日:2023年11月16日(木)
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