第115話 宦官と結託する邪悪
しかし移住にあれだけ苦労するとは思いませんでした。
三国志の時代には大勢の移住者が出て、たとえば
何でかというと中原の皆さんは戦乱、洪水に
この移住者たちが呉・蜀の人口を増やし
じゃあ同じことをすればいいのかというと、私はそもそも
なので、土地にまだ未練のある方とか、まだギリギリ余裕のある方は移住してくださらないので、今、呼びかけて移住してくれているのは破産して
さて、
後漢を建てた
そして何度も奴隷解放令を出し、売人法で奴隷売買を、略人法で人さらいを禁止しました。
で、じゃあなんで
借金を背負った
なので大地主である豪族は
そしてその銭を借りる理由が、政府の腐敗と重税です。
その結果として税金を払う戸籍が減って政府の収入が減っているわけです。
で、反乱が起きて、その討伐費用にさらなる重税が課されるというわけで。
なんか滅亡に向かって国全体で走ってる感じですね。
なので、
まずは良民の財産を増やすことですが、同時に政治も
涼州や荊州は少し上手く行っている気がしますが……。
― ― ― ― ―
洛陽に戻ると、董卓パパが羌族と月氏を降伏させたという知らせが入りました。
皇帝陛下も、
長安の近くの領地だということを加味すると、皇甫嵩や朱儁に匹敵する大貴族となりました。
「木鈴どの、最近、董将軍派閥の評判が悪いぞ」
「は?」
董旻叔父さんや劉備三兄弟と一緒に、洛陽の董一族屋敷でご加増のお祝いをしていた私たち。
そこに
私よりも背丈の低いおじさんはお祝いの言葉を述べたうえで、言いにくそうに切り出しました。
「やはり、知らなかったか……
「いやいや、ウチは
「彼らがお祝いに来たか?」
「あれ?」
たしかに。
あれ?世間では董卓派閥ってことになっちゃってるの??
「特に前の涼州刺史、および現荊州刺史が非常に詳細に董将軍と孫将軍の悪口を言って回っていて、名士の間ではもはやお二人の宦官との結託は明白な事実となっている」
「くっ、なんて根も葉もない……」
「そうか、十常侍に賄賂は贈ってないのだな……、毎日宴会をして贅沢をしているという噂も……まぁ、この屋敷を見れば質素な暮らしぶりは分かるからそういうことはないだろうが……」
……いや?賄賂は贈ってますね??
あと洛陽の屋敷が質素なのは董卓パパが現地で宴会や部下への褒美にばらまくせいですし……あれ?
案外、根と葉はありますねぇ……。
「なんにせよ、両将軍には少し行動を慎むようにお伝えしてくれ。陛下は両将軍を高く評価しておいでだし、
「……陛下のお気持ちをご存じなのですか?」
「ははは、
伝説の大宦官の
宮中の情報はまだしっかりと掴んでおられると。
「で、
「……え、何があるんです?」
「あまり知らんほうがいい、木鈴どのも大人しくしていれば大丈夫だ」
完全に仮病です。
……いやいや?!何が起きるんですか?!教えてくださいよっ?!
― ― ― ― ―
ほどなく発表された人事異動で、宦官の縁者が実入りのいい関東の郡県に配置されました。
黄巾の乱以来、あちこちで反乱が起きていたので、名士の非難を避けるために、宦官の縁者は官職から外していたのですがすっかり元どおりです。
官職を奪われた
そして人事に満足した趙忠さんは車騎将軍位と政権を返上。
また皇帝が直接政治をするようになりました……。
※
・参考文献 後漢書 「光武帝紀第一下」
十一年春二月己卯,詔曰:「天地之性人為貴。其殺奴婢,不得減罪。」
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