第128話

エイトは剣を取り出すと、魔物に向かって上から飛び降りた!


脳天目指して降りたが魔物は気配に気がついて間一髪避ける、しかし首に剣が刺さって雄叫びをあげた!


エイトはすぐに剣を抜くと魔物の上から飛び降りる。


魔物は標的をドラゴンからエイトに変えるとグルグルと唸っている。


痛みからか全力で突進して来る魔物にエイトはギリギリまで引き寄せるとヒラっと避けた。


頭から木に突進してした魔物は見事に木を倒すとフラフラとバランスを崩す。


その隙にエイトは魔物の首をスパンッ!と跳ねた。


どう!?


魔物を倒してじいちゃんを見上げるとよくやったとじいちゃんが上から笑っていた。


えへへ…と喜んでドラゴンの様子を見ると、今度はこっちに向かって威嚇をしている。


「君まだ飛べないの?」


エイトは近づいてくる気配のないドラゴンに話しかけながら魔物を解体する。


カズキもその様子に上から降りてきた。


「やっぱり飛べないみたいだな」


カズキも解体を手伝いながらドラゴンを警戒しているが向こうから動く気はないようだった。


毛皮と肉と臓物と骨に分けると


ジュルル…


ヨダレの垂れる音がする…見るとドラゴンが魔物の肉を見つめていた。


「これ食べたいの?」


エイトが肉を持って聞いてみると…


「シャー!」


また警戒して後ろに下がる。


「うーん…じゃあちょっと待って…」


エイトは焚き火を作ると肉に塩コショウして軽く炙る。


するといい匂いがこの辺り一体に満ちてきた。


ぐうぅぅ…


腹のなる音にエイトとカズキは顔を見合わせる、しかしお互い違うとわかると…


「ドラゴンか」


カズキが苦笑する


「腹減って飛べないのかもな」


エイトは焼けた肉をドラゴンの前に置くとサッと後ろに下がる。


しかしドラゴンは警戒して肉に近づこうとしなかった。


「ほら美味しいよ」


エイトは焼けた肉をガブッとかぶりつくと腹の音が大きくなる。


「じゃあ僕達あっちに行くからね」


エイトとカズキは再び木の上に登って様子を見ていると…ドラゴンは我慢出来なくなったのか肉にかぶりついた!


目の前に置いた肉があっという間に無くなると焚き火のそばに置いておいた残りの肉も食べだした。


「すごい食欲!あの体でくあんなにたべられるね?」


見ると体が少し大きくなった気さえする。


「いや…あれ本当にでかくなってるぞ…」


カズキは不自然に大きくなったドラゴンに驚愕して目を見開いた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る