第112話
エイトやカズキ達は楽しく食事を終えるとナナミとダレンは
「じゃあお先に…」
二人で先に部屋を出ていくと
「エイトちゃんも一緒にどうかしら」
ダレンがエイトを誘うと
「エイトは俺と風呂に入るんだ!」
カズキはシッシッとダレンを遠ざける。
「あっ、だがな…ナナミに手を出したらわかってるだろうな」
ジロっとダレンを睨み注意すると
「もう、カズキは心配しすぎよ!それに私がされるままでいられるわけないでしょ?」
ナナミが笑うと…
「確かにそうだな…」
「違いない」
カズキとラルクは真顔で頷いた。
「てことでそのまま休むわ、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
エイトが笑って手を振ると
「よし!じゃあ男同志で風呂に入るか!」
カズキがポンッと頭に手を乗せると笑顔を向けた。
「うん!」
エイトはカズキ達と風呂に向かうとジャックが後ろからついてくる。
みんなで久しぶりの風呂に入るとみんなで体を洗い合う。
カズキはエイトの体を洗いながら最初に来た時よりしっかりとしてきた体に嬉しい様な寂しい様な気持ちになった。
湯船に浸かるとジャックを洗い流しているエイトに声をかける。
「エイト、膝に乗るか?」
カズキがおいでと手招きする。
エイトは嬉しそうに頷きカズキの膝に乗ってカズキの逞しい胸に頭を預ける。
素直に膝に乗るところはまだ子供だな…と嬉しくなると
上からはカズキの優しい声が降り注ぐ…
「今回はエイトも頑張ったなぁ…どうだった村の様子は」
「楽しかったよ!優しいおばさんが肉串をおまけしてくれたの、それにギルドの人達もすごい親切だったよ」
ニコニコと話すエイトにカズキは少し寂しそうに笑って頷く。
「うんうん…良かったな。エイトは可愛いし優しいからな気がついた奴らも可愛がってくれるんだろ」
「あと、女にもモテてたな」
ラルクがギルドで聞いた話を思い出してカズキに話すと
「これは将来が楽しみだな、変な女に捕まらないようにちゃんと教えてやらなきゃな」
カズキが笑ってエイトの頭を触ると
「えー?モテるってなぁに?ぼくなにかした?」
エイトがわからずにラルクを見ると
「はぁ…こういう素直な感じが女にはたまらないんだろうな…」
ラルクが苦笑しながらエイトを撫でると
「お前はまだわかんなくていいよ」
そのままでいろと首を傾げるエイトに笑いかけた。
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