第65話
門番の一人がエイト達に村を案内してくれる事になり蛇を引きずりながらとりあえずギルドを目指す。
「悪いな…俺1人じゃ運べなくて…」
蛇を引きずっているのはジャックだった…これをギルドに持っていけば報酬が貰えると言うのでまずはギルドに案内してくれると言う。
「にしてもすごいな…そんな強い従魔を従えてるなんて」
門番がエイトに話しかけると…
「本当はおじいちゃんの従魔なんです。今回師匠と旅に行くのに僕に付いてきてくれたの」
「そうだったのか、なるほどな!納得したよ子供と強い従魔の組み合わせなんて珍しいから警戒しちまって悪かったな」
門番が謝ると
「大丈夫だよ!それにこうやって案内してくれて助かるし!僕の方こそありがとう!」
エイトがニコッと笑いかけると
「お、おう…俺はライトってんだ。村で困った事があったら何時でも言ってきな」
「ありがとうライトさん!僕エイトって言います!」
「よろしくなエイト!」
ライトさんは素直なエイトを気に入ってギルドに着くまで色々な事を教えてくれた…
「ここがギルドだ、俺も一応冒険者なんだぜ」
ライトが胸をはると
「えっ!凄い!いいなぁ~」
キラキラと憧れの眼差しで見られて悪い気がしない…ライトは気分よくギルドの中に入ると
「ギルマスはいるか!?門のところで蛇の魔物が出たんだ!」
ライトが受け付けに声をかけると
「大変!今すぐ誰か向かわせます!」
受け付けのお姉さんが慌てて立ち上がると
「あっ!大丈夫だ、蛇の魔物はもう退治した、でも門番が一人になってるから誰か向かわせてくれるか?」
「えっ…退治ってお二人でですか?」
「いや、この子の従魔が仕留めてくれたんだ。死体も持ってきたから報酬を出してあげてくれ」
「えっ…あっはい!すぐに確認します!」
受け付けのお姉さんが外に出ると…
「きゃー!」
蛇の魔物を引きずっているジャックをみて悲鳴をあげた!
「どうした!」
ギルドにいた冒険者達が悲鳴を聞いて外に飛び出ると…
「こ、こんな魔物見たことありません…」
お姉さんが腰を抜かしている。
冒険者達も魔物の周りに来ると…
「こりゃBランクはありそうな魔物だな…よく倒せたな…」
「それがさ!この従魔が一匹で一瞬でやつけたんだぜ!ちょうど村に侵入しようとしてたんだ!」
ライトさんが説明すると
「そりゃ本当が?」
御年寄の声に冒険者達が道を開けると…
「ギルマス!」
おじいちゃんよりも歳をとった感じの人が出てきた…
『ギルマスだって!…ギルマスって何?』
エイトがジャックに聞くと
『ギルドのマスターだろ?一番偉いんじゃないのか?』
エイトは偉いと聞いてシャキと背筋を伸ばした。
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