層塔の



層塔そうとうの 隣に月の 気色けしきかな



【注釈】

訳「五重塔の屋根の横にぼんやりと月がかかっているようだ」

季語:月(秋)



「層塔」というのは三重塔や五重塔のことであり、本句では五重塔を想定している。

「気色」には「景色」の意がかかっており、「景色」とはせずに「気色」とすることで情景にぼんやりした印象を付加している。

五重塔の屋根に薄く雲がかかり月が照っている様子に和の心を感じる、気がする。

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