第15話先輩、参上!

陽太たちが食べ始めようとすると、

?「やぁ、美月くん今日も綺麗だね!」

そう言ってきたのは、陽太たちのひとつ上の先輩である3年の成金健司(なりきん けんじ)だった。成金は女子に絶大な人気を持っている。

甘いルックスにハーフ特有のきれいな金髪そして運動神経抜群で、サッカー部の部長をしている。しかし、頭はそこまでよくはないがそこがまた女子の母性本能を刺激するのだそうだ。

美月「成金先輩私名前呼びされるの嫌いだからやめてって言いましたよね?」

と成金を睨む美月

成金「おっと、すまないね…そこの男子がしてたからやっていいのかと思ったんだ」

美月「えぇ、陽太くんは特別だから」

成金「へ、へぇ~そうなんだね…」チラッと陽太の方を見ると黙々とごはんをたべていた

「ところで昨日も僕はキミを食事に誘ったのに何故断ったんだい?そんな弱々しい男とキミとでは釣り合いがとれない。今からでも遅くないから僕とランチしようじゃないか」

そう言って成金は美月の手を取ろうとするも…

パチンッ美月はその手を弾いたのだった。

美月「私の命の恩人をそんなふうに言う人とは

今後一切関わりたくありません帰ってください」

そう言われた成金は陽太を睨むと

成金「おい!お前、僕とサッカーで勝負しろ!!」

陽太もぐもぐキョロキョロ

成金「お前のことだよ!」

と、陽太を指差す。

陽太「え?俺?」

成金「どうやって美月くんの弱みを握ったか知らないが、そんなことはこの僕がゆるさないからな!待っててくれ美月くん今、悪の手からキミを解放して見せるから!」

美月「先輩!?なに考えてるんですか!?別に私は弱みなんて握られてません!!それどころか陽太くんは身を呈して私の命を助けてくれた恩人です!!」

成金「かわいそうな美月くん…そうやって庇うように言われているのだろ?安心してくれこの僕がサッカー勝負で負けるわけがないからね!

おいお前!なんか言ったらどうだ!!」

陽太「え?普通に嫌なので勝負なんてしませんけど、めんどくさいし俺に何のメリットがないじゃないですか」

成金「なんだとっ!?いや、そうか…お前実は負けるのが怖いんだろ!」

陽太「(はぁーめんどくせぇしゃーない付き合ってあげるか…美月さんも困ってるようだし…)そっちが条件を飲むならしてやろう」

成金「ふっ、どんな条件だとしても僕が負けることはない!」

陽太「(こいつバカなんじゃ?…まぁ都合がいいか)まず

一つ目は一対一の対決ですること

二つ目はボールを取られた時点で攻守交代

三つ目は三点先取で勝ち

四つ目に今日の放課後にサッカー部の練習場でする

これでどうだ?」

成金「僕は全然構わないさ、では放課後にまた会おうじゃないか!」

陽太「さてとじゃあ食べようか美月さん…美月さん?食べないの?」

美月「ごめんね陽太くん…私のせいで…」

陽太「それは違うよ、正直美月さんを困らせているあいつを許せなかったから勝負を受けることにしたんだ」

美月「陽太くん…ありがとう(好き!何これ!?顔がとろけそうなんだけど!!)」

陽太「安心してよ、負けるつもりはないから」

ニコッと笑うと

美月「っつ!!…ありがと…(急な笑顔、反則過ぎ~)」

そして放課後…




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