第3話仲間達


不名誉な歓迎を受け教室に入る池明太。


すると最初に声を掛けてきた男子学生がブサイククラスに恥じない笑顔で近寄ってくる。


(俺、こいつらと同類なのか…)


「初めましてだな!俺は上白糖。『かみしろとう』って読むんだけど、皆んなからは『じょうはくとう』って呼ばれてんだ。砂糖の様に甘い笑顔に定評があるぜ』


黒髪短髪の160センチぐらいの身長。

俺に向けられる自称『砂糖の様に甘い笑顔』は、とてもそのような笑顔には程遠い。

だが、とっつきやすそうな性格なのだろう事はなんとなく分かった。


「砂糖の様に甘い笑顔なのかは置いといて、宜しくな。俺は池明太。本来ならイケメンクラスに所属する筈だったんだが、どうやら事務員の手違いでこのクラスに所属する事になった」


「………………」


「……あれ?無反応?………ん?」


静寂に支配される教室と、池明太が上白糖に差し出した握手の右手。


その手を素通りして、上白糖の右手は池明太の左肩へと辿り着き、ぽんっと肩を叩く。


「嘘は…よくないぜ…?相棒…」


上白糖の頬には一筋の涙が流れていたが、池明太はそれを哀れみの涙だと認識した。


いや、彼だけではない


上白糖の周りにいるクラスメイトも一筋の哀れみの涙を流しているのだった。



(…な、納得いかねぇぇぇーー!!!つか、何で相棒!?勝手に相棒認定するなぁぁぁーー!!俺はそっち側じゃねぇぇぇ!!!)







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