第20話:なぜ人は挫折するのか ③
そして、今のような社会情勢では仕事をしたくても出来ない人や働く場所がないために就職活動や転職活動の長期化を余儀なくされている人も少なくない。
そのうえ、就職活動や転職活動の長期化は本人たちにとっても経済的な問題などを連鎖的に引き起こす要因になっており、この状況が人々の能力を低下させてしまう、意欲を低下させてしまう要因になりかねない。
では、何をすることが大事なのだろうか?
私は第1に“幼少期からの個別観察の強化”を挙げたい。
これは、幼少期から本人の興味・関心を観察し、本人が出来る事や挑戦しようとしている事に対して、“どのような支援が出来るか”、“何をすると本人が嫌がるのか?”など周囲がきちんと観察をして、適切な教育プランを導き出すきっかけを作ることで個々が自分に合った教育を受けることが出来るため、現行の教育が合っている場合にはそのまま、現行の教育で合っていない部分がある場合にはその部分調整をするなど全員同じではなく、教育内容に対して個人の学力に合わせた学習を行う事で挫折する可能性を下げることで子供たちが前向きに学習し、知識を習得することの喜びに繋がっていく。
しかしながら、現在はこのような学習方針をとられていないし、教えられる事は全て同じ内容である事が多い。
そして、子供たちは大人たちに習う内容を決められて、そのカリキュラムを出来るかどうかを数字や英字で成績を付けられて、総合評価されることで、その子の人生が決められてしまうという子供たちにとっては理不尽な人生になるか、順風満帆な人生になるかを左右してしまうほど重要な事であるにもかかわらず、大人たちは子供たちが挫折したとしても“頑張れ”や“君なら出来る”などと言って鼓舞しているが、その行為が子供たちの精神状態を悪化させてしまうことに繋がるだけでなく、その行為が次の世代に受け継がれてしまう可能性や“そうではないといけない”という過度の思い込みに繋がる可能性があるのだ。
仮に後者が顕著になってしまった場合、子供たちは“行動”よりも“結果”に固執することになる可能性があり、これまでは気にならなかった事で挫折してしまうことや周囲と自分を比べる習慣がついてしまう、“勉強が出来なくてはいけない”、“提示された課題が出来ない事はいけない事”だと思い込むなど自分で自分を追い込むような子どもも少なからず出てくる事になるため、過度な追い込みに繋がらないように周囲がフォローすることで、子供たちが“自分は自分らしく”と思えるようになり、多少の他者比較心理が出たとしても最小限に抑えられると思う。
次に“スタートとゴールを複数地点で設定した個別指導の徹底”を挙げてみたい。
これらの指導は一般的に本人たちがキャリアシートなどで将来の夢を設定し、その夢を叶える為に必要な事が何かを考えさせるカリキュラムだが、これは子供たちにキャリアシートを書かせて、その目標に必要な授業を選択させて、それらの科目を受講することで早期から目標へのプロセスを提示することが出来るため、ステップアップ型キャリア教育を推進することが可能となり、将来的には現在行われている職場体験授業を夏休みなどの長期の休みを利用して、通常高校2年生、大学3年生が行っているインターンシップ体験就労に向けた事前教育を大区分で行い、子供たちに就労に対する心構えを教えることで、職種や業種などの実際の業務内容を知る機会が増え、イメージだけで一定年齢まで成長してしまうおそれがある従来の年功序列型キャリア教育からICT教育を採用したデジタル型キャリア教育を展開することで、子供たちが“仕事”に対して身近に感じられる、イメージを膨らませられる、実際に体験できるといったこれまで難しかったことを子供たちに提供出来るため、子供たちの学習意欲向上に繋がり、すでに夢に向けて活動している子どもからも体験談・経験談を聞く機会も増えるため、これからやりたいことを同じ年代の子供たちの目線でその仕事について知る事も出来るため、本人のイメージとその子の実体験に基づいた話を聞くことで目指している目標と現実の置かれている状態を知る事でその目標を目指しているライバルたちが各段階において必要なトレーニングや叶える為に必要な知識や意識などを発信し、本人が柔軟にそれらの発信を活用する事で、その年齢のライバルがどういう状態で戦っているのかを知っておく必要がある。
そして、実際に知ったことを1つずつアウトプットする形でやり方を習得し、自分のやり方と相手のやり方を融合して、自分に合ったやり方で実践していくことで、本人が持っている目標に対しての課題や改善点の抽出が可能となり、その課題や改善点を解決するために周囲の大人も知恵を出して、目標に向けて頑張る本人を早期に支援出来ることで、子どもはやる気や向上心が芽生えるし、親御さんも自分の子どもがやりたいと思うことを全力でやらせてあげたいと思えるようになるのだ。
仮に挫折をしたとしても時間をかけて立て直せるなど子どもの成長を阻害することや時間的な理由で諦める事なく、夢に向かって進めるなど時間的な猶予が出来るため、目標を見失いにくいのだ。
ノッチの考えるこれからの人材育成 NOTTI @masa_notti
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