第17話 小さな勇気 前進→
「「おじゃましま~す」」
「あらいらっしゃい^-^今日も泊まるんでしょ?ゆっくりしていきなさいね^-^」
「「はぁい♪」」
「今日も賑やかになりそうね^-^♪クレアならお婆ちゃんと庭にいるわよ」
チャドとシノアは庭に向かった
そこにはなにやらひりついた雰囲気で真剣な表情のクレアとマリアがいた
「なにしてるの?」
「しっ!今大事なとこなの...」
クレアは棒の先にハンマーが付いたような物を両手に持ち、地面に置かれた玉に合わせ、庭にいくつか刺さっている小さな輪っかと玉を何度も見返していた
その傍らでマリアは両手を合わせドキドキ祈っている感じだ
「.... ここよっ!!」
クレアは迷いなく玉を打った。その玉はぶれることなく一直線に転がり、小さな輪を通過した
「や、やったぁぁぁぁ!!」
「やったわねクレア!!^-^」
クレアとマリアは大喜びで抱き合い歓喜の声をあげていた
「あの~おじゃましま~す」
「あらシノア チャド 来てたの」
「いらっしゃい。泊まるんだろ?ゆっくりね^-^」
「ところで、、、なにをしていたのかしら?」
「なんだシノア。知らないの?これ、ゲートボールって言うんだよ♪」
「あぁ。聞いたことはあるけど見たことなかったわ」
「こう見えて意外と難しいし楽しいんだよ♪」
「みんなでやろうよ♪」
こうして、第一回ゲートボール大会が始まった。初めての2人はマリアに手取り足取り教わりながらゲーム開始
シノアには才能があったらしく華麗なボール捌き
一方チャドは苦手らしく何度も空振り、、
やっとあたったと思えばあらぬ方向へ行ってしまうチャドの玉。そのたびにクレアとシノアに、からかわれてちょっと不機嫌
ごめんごめんと髪をワシャワシャされ、それをマリアは石窯の前で見ながら微笑みながらなにかを焼いている
「これを入れたらあなたの勝ちでいいわよ~?^-^」
チャドの玉の遥か数10㍍先に小さな輪
「がんばってチャド!」
「さぁどうなるかしら?」
チャドはドキドキしながら狙いを定める。僕なら出来る!僕なら!とぶつぶついいながらかまえ、そして、、
「...見えた!ここっ!!」
チャドは鮮やかなフォームで振りかぶり、玉めがけて全力で振り下ろす!!そしてそれは空を切りクルンと一回転し、それが玉に当たった
勢いずいたその玉は一直線にゴールに向かう、だがその勢いも続かず玉は失速
「あちゃ~ありゃぁ届かないね」
「おしかったわね」
しかしチャドは諦めなかった。そっと左手に息を吹きかけ、風が玉をゴールへと導いた、、、
「やった!神風が吹いた!僕の勝ちだね^-^」
「すごぉい!ってこらぁ~!見てたわよ!」
「ボクハナニモワカリマセン」
「悪い子には...お仕置きをしなくちゃね^-^」
チャドは2人に抑えられ、コチョコチョ ワシャワシャされてしまった
「そろそろおやつにしましょうか」
マリアがそう声をかけると、3人はおやつが乗っているテーブルのまわりに座った。チャドの衣服は乱れそして髪も爆発しており、その両隣にクレアとシノアが座り
「わぁ美味しそうなクッキー♪」
「さぁいただきましよぅね♪」
テーブルにはマリアが石窯で焼き上げたクッキーが並べられていた。それは香り豊かでとてもいい匂いがした
「うわぁ~♪甘くて美味しい♪いつもより凄く美味しく感じるわ♪」
「焼かれた匂いが最高ですわ♪私もなんか凄く美味しく感じるわ♪お婆様のクッキー♪」
「....美味しい!....けどこの味って....」
チャドはそっとマリアを見た
するとマリアは人差し指を口にあて、しぃ~のポーズ
チャドは視線をクッキーに戻し少し戸惑いながらも美味しく食べた
「おや、お揃いの綺麗な指輪をしているねぇ」
「気づいたぁ?3人でお揃いの色の石で作ったの♪」
「おやおや、ほんと仲良しだね^-^♪」
マリアは満面の笑みを浮かべ、指にはめた指輪を見せびらかす二人を見て、チャドに目を向けたら
自分の耳にぶらざかったイヤリングを触りながら嬉しそうに笑っていた
「「いただきまぁす♪」」
おやつを食べ終わった後も遊びまくり、夕食のお時間。今日もカルアが用意したご馳走が所狭しと並んでいた
「カルアさんの料理いつ食べてもほんと美味しいわ♪」
「あらあら^-^お世辞言ってもなにもないわよ♪おかわりいるぅ~^-^?」
「僕、毎日カルアの料理食べたいな」
「あらあら♪私はそれでもいいのよ?♪チャドがいいならいつまでも泊まれば^-^もう家族ですもんね^-^」
「そうだねぇ^-^チャドはもちろんシノアも家族って思っているわよ♪」
マリアがチャドとシノアの目を見ながら微笑みかけた
「カルアさん、、お婆様、、、嬉しい、、、わたし、、、」
「あ、残してるならいっただきぃ~!」
「あ!ちょっとクレア!それは私が最後に食べようと楽しみにしてたのよ?!」
「ん? モグモグ」
「あなたってほんと、、!ならそれは私がいただくわね!」
「だめぇっ!これは私のラズベリー!!」
「こらこら、おかわり沢山あるから喧嘩はよしなさいな^-^」
「僕もおかわり」
「はいはい^-^」
「あら?綺麗なイヤリングね」
クレアはカルアに事の経緯を話した。
「へぇ~【音が降る洞窟】ねぇ。私も今度行ってみるわ♪」
「【光が鳴く海岸】には綺麗な貝殻がたくさんあるわよ。変わった場所でなにもないのって【風の山】位じゃないかしら?」
「へぇ~色んな場所があるんだね」
賑やかな夕食も終わり、お風呂の時間
「チャドぉ~?一緒に入るぅ??」
「意地悪言うのやめなさいよクレア」
「、、、うん」
「チャドは一人ではいり、、ってえ?!」
「え?チャドもう一回言って!?」
「、、僕も一緒に入りたい、、な」
「「おぉぉぉぉぉ!」」
「入ろ入ろ♪今すぐ入ろ!^-^」
「そうね♪入りましょ♪」
3人はお風呂に入った
「チャドもやっと恥ずかしくなくなったのね♪」
「そう言うこと言わないの。気持ちいいねチャド♪」
「うん^-^」
「チャドっていい体してるよねぇ~力持ちって感じで」
「そうかな 力持ちじゃないと思うけど、」
「それにお股になんかついてない?」
「え、、」
「はじめて一緒にお風呂に入った時からずっと気になってたの」
「それなぁぁにぃ?」
「わたしも気になってたの。でも恥ずかしがると思って聞けなかったの」
「あの、、その、、」
「ぼ、僕の住んでる集落では、い、色々と儀式があって、そ、それで、、み、みんな、、小さい頃に、その、、つけられて、、あの、、、」
「ふ~んそうなんだぁ」
「色々な人々がいるものねぇ 勉強になるわ」
「、え、、あ、うん、、」
「近くで見てもいいぃ?」
「そ、それはちょっと、、、」
「私もじっくり見てみたいわ♪」
「いや、、あの、、、え、、、あっ!しきたりで、あまり人にみ、見せちゃだめなんだ、、なんかこう、、儀式?のあれで、、」
「なるほど。だからいつも隠しているのね」
「大変ねぇ。困った事があったらいつでも言ってね!協力するわよ!」
「え、は、はい。ありがとう、、、」
「そういやイヤリング外してお風呂に入らないの?」
「肌見放さずつけていたいから、、ね^-^」
「へっへ~♪そう言うは私もつけたまなんだけどね♪」
「ふふっ♪私もよ」
3人はキャッキャ♪キャッキャ♪入浴を楽しんで
盛り上がりすぎてのぼせてしまったが無事
お風呂を出た
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