第8話 帰宅
2人は風の山からの帰り道
空にはうっすら雲がかかっている
「風の山でだいぶゆっくりしちゃったわね」
「そだね♪でもまだ太陽は高いねぇ」
「そうねぇ...結構長く居たと思ったんだけどなぁ」
暗くなる前に帰ろうと足早に歩いていたが、二人が思うよりずっと太陽は高い位置にあった
帰りながらもさっきまで居た風の山での出来事を楽しそうに話ながら歩く
そして二人が住む集落に辿り着いた
「さ~てクレアの家に行きましょうか。お婆様に謝らないとね」
「うん」
2人はクレアの家に着き、そして中に入った
「ただいまぁ」
「お帰りなさいクレア。ずいぶん早いのね」
「あら シノアちゃんも一緒なのね^-^いらっしゃい」
「お邪魔します、カルアさん」
「もう遊び終わったの?いつもよりだいぶ早いわね。お腹でも空いたのかしら?」
「ううん。お腹は空いてないしもう充分遊んできたよ♪」
「あら、そうなのね」
クレア達はだいぶ遅くなったと思っていたがクレアのお母さんには早く感じてるようだ
「お母さん お婆ちゃん居る?」
「お部屋に居ると思うわよ」
クレアとシノアはお婆ちゃんの部屋に向かった
「お婆ちゃんだだいま!」
「お邪魔します。」
「おやおや、もう帰って来たんだね」
お婆ちゃんは2人の顔をじっくり見た後に口を開いた
「2人共行ってきたんだろ?風の山に」
「うん」「はい」
「そうかいそうかい。で、なにかあったのかい?」
クレアとシノアは興奮しながらも丁寧に
あの果実を見つけた所まで話をした
「そうかいそうかい^-^」
「味はどうだったい?さぞかしいい香りだったんだろうねぇ」
「? お婆ちゃん。私まだ食べたなんて言ってないよ?」
「なぁ~に。2人の顔を見ればわかるさ」
「?」「?」
「朝見た時と比べてクレアが随分と大人っぽくなったからねぇ。シノアもね」
「どうゆうこと??」「??」
「お婆ちゃんにかかればなんでもわかってしまうもんなんだよ」
「ふ~ん」「あの...」
「なんだいシノア?」
「クレアに風の山の物には触れるなと言ったと聞いたのですが、、、」
「あぁ、あれかい?私も昔同じ事を言われたのよ。初めての場所は はしゃぎがちで危ないからね。注意換気と言ったとこかしら^-^」
「でも、約束やぶっちゃった。ごめんね」
「私も聞いていながら、、すいません」
「な~に^-^何事もなかったならそれが一番だよ。楽しかったんだろ?」
「うん!凄かった♪」
「とても楽しかったですわ♪」
「そうかいそうかい」
...ナツカシイネェ...
「なにか言った?お婆ちゃん?」
「いや なんでもないよ」
「ねえ お母さんに言っちゃ駄目なのかな?」
「....悪い事ではないが、あまり大きな声では言うことではないのかもねぇ..」
「そっかぁ まぁ秘密にしとこっと。シノアわぁ?」
「私もママには秘密にしなくちゃね」
クレア達は体験した事を身ぶり手振りを交えてお婆ちゃんに話した。ただ、二人が体感したあの快感と高揚した快楽を感じた気持ちだけは照れながらもはぐらかしながらも...。
お婆ちゃんはなにも聞き返さず笑顔で頷きながらそれを聞いていた。まるでなにが起こったのかわかってるかのように笑顔で頷いていた
「クレア シノア。また風の山に行きたいかい?」
「う~ん また行きたい、、かな?でも当分はいいや」
「そうねぇ、、なんか満たされた感じがするわね」
「そうかい。あとは自分達で自由に決めなさい」
二人はひとしきり話を終え、お婆ちゃんの部屋を出ようとした その時、
「そういや、、」
「誰かに出会ったりしたかい?」
「え?お母さん位しか会ってないよ」
「そうかい、、お行き」
「「?」」
部屋を出て、二人は家を出た
この集落の中心には大きな広場がある。その広場を中心に家が円を描くように立ち並んでいる
その広場には、
大きな木があって、そこに結ばれ作られたブランコや滑り台 キノコみいなアスレチック迷路 小魚や羽を休める小鳥達がいる川などが流れている
集落のみんなはここが憩いの場となっておりみんな悠々自適な時を過ごしている
二人は広場まで来た。そこにあった木製のベンチに腰をかけた
「お婆様に怒られないでよかったわね^-^」
「うん♪でも、、なんかお婆ちゃん色々知ってるのに隠してる感じがしたな」
「そりゃあ私達にも人には言えない秘密とかあるでしょ?それと同じよきっと」
「私達の秘密ってなぁに??」
「え?そ、それは、、、」
2人は黙って考えた
風の山での出来事を
考える内にクレアは何故か赤面してモジモジしだした。モジモジしながらシノアはなにを考えているのだろ?と思い、そっとシノアの方を見てみた
赤くなった顔を両手で隠し、横にぶんぶん振っていた。時折、「いやん」「でも」などと聞こえてくる
クレアの視線を感じ、ふと我に返ったシノアは
「ね、ね?色々秘密があるでしょ?!」
「う、うん!そうだね」
よくわからないが二人は納得したみたいだった
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