第6話 禁断の果実
「シノア 半分ずつ食べようね?^-^」
「うん でも半分に出来るのかしら?」
2人はもう食べる気満々。クレアはその実をそっと手に取った
子供の拳くらいの色が変化しつづける光を放つその物体。果実と思えるくらいに目映く美しく芳しい香りを放つ1つの実
「、、、あれ?なんか温かいかも?」
「私にも触らせて。ほんとだ、、ほんのり温もりを感じるわね、、」
気のせいだろうか?無造作に置かれていた果実はほんのり温かく感じた。錯覚かもしれないが。
触感は、茹で玉子の白身のように弾力がある
「半分にしてみるね」
シノアは半分に割ろうと引っ張ったりしたが、ゴムみたいに伸びるだけでどうにもならない。クレアが受け取り同じように色々試したが千切ることさえ出来なかった
「ん~どうしよっか?」
「そうねぇ、二人で一緒に食べてみない?」
「どうゆうこと?」
「私が果実を持つから、一緒にかじりつくのよ。折角だし同時に食べてみたいでしょ^-^」
「おぉ シノアのエッチ^-^♪」
「べ、別にそ、そう言うわけじゃ、、!」
「うそうそ♪いいねぇ!そうしようか^-^」
シノアは果実を手に持ち、二人の顔の間に持ってきた。魅力的な香りが色々混じり合い二人の鼓動が高まり
「なんか 私ドキドキするっ!」
「な、なんでよ!私はべ、べつに、、」
「そうじゃなくて!こんな不思議な果実食べたことないからさぁ」
「あ、う、うん!そうね!と、どんな味がするのかしらね」
クレアとシノアは各々思いを募らせている
「いくよ~?」 「うん」
「「せ~の」」
二人はゆっくりとその果実にかじりついた
果実と唇が触れた瞬間に体の感覚が鋭敏になり体が少しだけこわばった
果実をかじり 口に含んだ瞬間
身体中に電気が走り抜けたようにシビレた
それは不快ではなく快感とよべるもの
食べ進めるにつれ 快楽で体が脱力し
時折快楽に驚くかのようにビクン ビクンと体を震わせていた
クレア シノア 共になにも言わず
目を閉じ 五感をを研ぎ澄ませながら
一口目の果実をじっくり咀嚼しながら
夢中になっていった
「.... すごい」
「すごいね.. ...」
それだけ言うと二人はまた、合わせたかのように同時に果実にゆっくりとかじりついた
それと同時に 2人の唇が軽く触れあった
だが二人はなにも言わず
けど意識しながら 果実の味を
2人だけの果実の蜜の味に酔いしれ
夢中になっていた
「ふぅ~凄かったぁ!!美味しかったぁ♪」
「ほんと美味しかったし凄かったわねぇ!!♪」
「でも最後シノアちょっとだけ強引だったなぁ、、、」
「~♪え?なんか言ったかしら?」
「な、なんでもないもん!」^-^
果実を食べ終わった。食べてる最中は言葉数も少なくともお互いに気持ちを確かめながら堪能した
「はぁ~。ねぇ、どうだった?」
「クレアはどんな味がしたの?」
「よくわかんないけど凄かった!」
「まぁそんな表現が一番かもね笑」
果実を食べ終え、2人は楽しそうにまったりと感想を言い合っていた
すると、
ヒュ~
「あれ?」
ヒュ~
「え?」
風が吹いてきた
「クレア!風!風!!」
「う、うん!風が吹いているわ」
どこからともなく風が吹いてきた
温かく爽やかで優しい風が
「あ、そう言えば私達風の山にいるんだっけ」
「そう言われればそうね。すっかり忘れてたわ」
「あぁ、、、お婆ちゃんとの約束守らなかった、、謝らなきゃなぁ、、」
「そうねぇ、、まぁしょうがないよ。私も一緒にお婆様に謝るね」
「うん。ありがと」
「落ち込んでもしょうがないわよ^-^二人で美味しい果実食べれたし楽しかったじゃない♪」
「そだね♪美味しかったし楽しかったから満足だね^-^♪」
落ち込んでいたクレアをシノアは気丈に振る舞い、優しくナデナデしながら慰めていた
!!!??
「誰かいるわ?!」
「え?!」
シノアの視線はクレアの顔の横の奥の方を見ていた
クレアはシノアの目線の先に振り返った
風が渦巻いているその場所には
確かに人影が見えた
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