第4話 風の山
「着いたぁ~!!」
「着いたね!思ったより近く感じたわね。それにこの場所、、ちょっと肌寒く感じるわ」
辺りを見渡すと平地が広がっている
平地にはポツリポツリと草が生えていて、他にはなにもない。その中にドン!と存在している通称
風の山
空は快晴で、風も心地よくお天気日より
しかし、山に近付いて麓にたどり着く頃には、ひんやりと肌寒くなっていた
「ほんとだぁ、なんかひんやりするね」
「ちゃんと暖かい服装で来てよかったわ」
「話に聞いた通りなにもないねぇ」
「そうだね。あたりには鳥もいないし殺伐としてるね」
「不気味って言うより、なにか不思議な感じがするなぁ」
「うん。私もなにか、、怖いとかじゃなくて、、、神秘的な感じがするわ」
「あれ?でもここは風が吹いてるよね?」
「そうね風が吹かないってのは怖がらせるための迷信かもしれないわね」
二人は話しながら周辺を見渡し、そして目の前にそびえ立つ風の山を見上げた。
遠くから見た風の山はゴツゴツと岩で荒れた山に見えたのだが、近くで見てみると岩は所々規則的に並んでる様に見えた。気のせいかも知れないが。
「あっ!」
「な、なによ!?どうしたの?!」
「そう言えばお婆ちゃんに風の山の物は触るなって言われたの思い出した!」
「そうなの?どうしてかしら??」
「何があるかわからないし、危ないから触るなって」
「そうよね。皆近ずかないし、なにが起こるかわからないからね」
「なにもないと思うけどなぁ」
「まぁ特に危なく無さそうだし、そこまで神経質にはならなくていいと思うの」
「そだね。よし!この上には何があるか!」
「なにもなさそう、、」
「そんな事言わないで行こうよぉ~一緒にワクワクしようよぉぉぉ」
「そ、そうよね!なにかあるかもね♪ごめんごめん^-^」
シノアは不意にクレアに抱き付かれ、驚きと喜びの表情を浮かべながら言った
「さぁ♪レッツゴー♪」
二人は歩幅を合わせながらゆっくりと風の山を登り始めた。
草木も無く荒れた感じがするが、意外に歩きやすく登りやすい。石や岩が絶妙に並べてある感じがした
「なんか思ってたより全然登りやすいね」
「そうね。しかもなにか体が軽く感じない?まったく疲れないもの」
「シノアもそうなんだ!?私だけかもって思ってた!」
「それに登る前は肌寒いと思ったけれど、今は全然寒くないわね」
「そうだね~不思議だね~」 「あれ?」
クレアは急に立ち止まった
「どうしたのクレア?」
シノアも立ち止まる
「どうしたのよ急に立ち止まるなんて」
「、、、感じない」
「え?」
「風、、 風が吹いてない、、よね?」
「あ、、そう言われれば、、、」
気のせいだろうか?この山に登る前は確かに風は吹いていた
二人は確認すべく振り返り、山から見える遠くの木々を眺めた
木々をは不規則に風で揺れている
そのまま空を見上げた
快晴だった空には所々白い雲が現れていたが
風の山の上空だけはポッカリと晴れていた
「わぁぁお!」
「話は本当だったようね。」
「凄いね!ドキドキワクワクしちゃう!♪」
「そうね。でももし私1人だったら怖くなって逃げ出しちゃってるわよ」
「でもぉ~??」
「クレアと一緒だから不気味だけどドキドキワクワクしちゃってるかもぉ?^-^♪」
「でしょぉぉ~♪」
「でも本当に不思議ねぇ。なんでこの山だけこんな感じなのかしらね、、」
「その秘密を解き明かすために今私たちが調べてるってわけさぁ♪」
この不可思議な空間と現象に喜び、キャビキャピ♪と大騒ぎしているクレア
やれやれ。とシノアも若干不振に思いながらもこの状況を楽しんでいた
「よし!もうちょっとだね。山頂目指して突き進みましょ♪」
「あれ?シノアもなんかやる気出てきたぁ?」
「ここまで来たんだもん。なにがあるか知りたいじゃない♪?」
「そうこなくっちゃ♪行こう行こう♪」
その場で不思議な環境を実感したあと、意気揚々と山頂を目指した。
斜面が緩やかになってゆき、ついに遮蔽物のない見晴らしのいい場所にたどり着いた
「やっと着いたぁ~!!」
「うふふ♪着いたわね♪」
二人は強く抱き合いピョンピョン跳ねながら喜びあった。シノアはこのチャンスを逃すまいと、こっそりワシャワワシャしようとクレアの髪をさわろうとしたが、、、
クレアが回りを見渡すためにそっと離れたためワシャワシャできずにシノアはちょっぴり落ち込んだ
「見晴らしいいねぇ。なにかないのかな?」
そう言いながらクレアは風の山山頂を見渡した。キョロキョロしてシノアの方を見たら
シノアが顎に手を当てながら地面を見ていた
「、、妙ね」
「どしたのぉ?なにがぁ?」
「普通の山の頂上ってどんな感じだと思う?」
「どうって、、どゆこと??」
「山ってどんな形かしら?」
「ん~と、山は頂上に向かって細くなってるから、山頂は平らじゃなくて、、、あっ!」
「気付いたかしら?この風の山の山頂は何故か平らなのよ」
「ほんとだぁ!ってことは自然に出来た山じゃないってこと?それとも誰かが作った山なのかな??」
「それはわからないけど、誰かが手を加えて整地したのは確実だと思うわよ」
「えぇ!なんのために?!」
「それを調べるのが私達でしょ?♪」
「そうだったね!^-^♪」
歩きながら観察や考察をし、遠くの方を見ていたら違和感がある場所に気づいた
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