第5話 私の夢は、これだ!

そのあとは二年間特に何もなく、ダラダラと、物語を書くのが趣味ですと言うくらいで、いつのまにか私は受験期に入っていた。

さぁ、時は大分流れ小学六年生の話。

同じクラスに転校生がやって来た。

私はその子と仲良くなった。

その子は、英語・中国語・日本語が出来て漢検や英検、暗算検定など

さまざまな資格を持っていた。

その子は本が好きだった。

物語を書くことに興味を持っていたらしく、物語の話をよくするようになった。

その子がある日、ある提案をした。

「ねぇ、そんなに文章力あるならコンテストとか応募してみない?」

これは私を大きく動かした。応募して、受賞…。

妄想は止まらない。現実味はないけれど、そういう手もあった!と初めて気づいた。

私には将来の夢がしっかりとなかった。

でも、こうやって考えていくうちにわかった。

「私の夢は小説家だ!」と

なれなくても、趣味として続ければいい。

他の道だって考えてないわけではない。

でも、将来の夢はこれとはっきり言えるものではないか?

既に、8月が過ぎていた。

受験も本腰になる頃だ。

私は、物語を来年に挑戦すると決め勉強をした。

その間にその子は、物語を完成させ、応募した。

私にとってその子は、恩人のような神様のような存在なのかもしれない。

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