第2話 人生で最大の嘘
その後は、嘘をつくことも少なくなった。
相変わらず一人劇はしていたけれど。
小学校に入学して友達ができて、楽しく充実した日々を送っていた。
小学一年生の時にある嘘をついたことがあるけどその話は後にしよう。
小学二年生のある日、どうやってこんな話になったのかわからないが、家の話になった。
これもまたどういう思考でなったのかはわからないが、私は裕福な家庭ということを言いたくて、嘘をついた。
別に私の家は裕福ではない。
家族一人に一個の家があるとか、ペット小屋を持ってるとか。
あからさまな嘘だ。でも、みんなは信じる。
嬉しかったのかもしれない。当時の自分に聞いてみたいくらいだ。
これが今までの人生の中で最大の嘘だ。
実はこの後妄想で嘘をつくことは殆どなくなった。
じゃあ、小学一年生の時についた嘘の話をしよう。
いつも教室の隅にいる子がいた。
これは本当になんでこうなったかわからなのだが、こんな言葉を言った。
「スケートやってる?」
そうしたらその子は、
「うん。どうして?」
当てずっぽうで言った言葉がこんな感じなると思わなかった。
「同じ教室通ってるから…………」
頑張って考えて言った言葉だ。
「そっかあ。友達になろ!」
「うん!」
その子とはずっと仲良くしていた。その子が転校するまでは。
一回喧嘩したことがある。
その時に言われた言葉は当時の私にとって衝撃的だった。
「本当のこと全部ばらすよ?」
脅しのようなそんな感じだった。
今思えば、あの子に嘘しか言ってないかもしれない。
本当のことも少しは言ってたと思うけど。
転校した理由は、その子が他の子と遊んでいて起きた事件からだ。
まあいじめだね。とても悲しかった。
その子が今どこにいるかわからない。
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