第35話
新しいクラスで初めに自己紹介があった。給湯室で知り合った子に会えるかなと思ったがどうやら他のクラスだったようだった。クラス分けは梅花棟と椿棟を3つに分けているため、1組は梅花棟、2組は梅花棟と椿棟、3組は椿棟となっている。昼食は1階にある食堂で食べた。食堂にはパン屋も来ていたので私と美亜は購買のパンを買って食べた。
午後は委員会を決めた。小関先生が、六花は委員会の1番上の機関なので委員会には入らなくていいこと、クラスで委員長にはなれないこと、今後1週間の間に六花に選ばれた場合は委員会から抜けること、また委員長だった場合は他の生徒と交代することなどを話した。やはり六花は生徒会的な立場なのだろうなと思った。
「じゃあ今日はこれで終わりです。今日から部活動見学できるから色々見てみてください!」その言葉でHR《ホームルーム》は締めくくられた。
「今日から部活動見学があるみたいだね。みんなはどこかに見学に行くの?」
「私は弓道部の見学に行こうかと思っているわ。」とクレアが言った。
「へぇ〜かっこいいね!美亜はね〜フォークソング研究会かダンス部かアフタヌーンティークラブとか気になってる!」
「フォークソング研究会って何する部活なの??」
「えっとね〜俗にいう軽音部らしいよ〜バンドとか組んで演奏する感じ?」
「へぇ〜かっこいいね!」
「真緒は?」
「私はまだ何がいいかわからなくて…同好会も合わせると結構あるよね、しかも兼部もできるみたいだし…」天音先輩に相談してみようかな。
「そうだよね〜しかも真緒は六花の仕事もあるしどのぐらい忙しいかで変わってくるよね…。聖蘭は?」
「私は花道部か写真部にすると思う。」
「そうなんだ〜。楽しそうだね。私、美亜の見学についていってもいいかな?」
「いいよー!一緒に行こ!」
「うん!じゃあまたね!」
「ええ。」
「またね!」
「ええ。」
美亜と私でフォー研とダンス部に行った。ギターやドラムが鳴っていて楽しそうだった。ダンス部はいろんなジャンルのダンスをしているらしかった。アフタヌーンティークラブは今日はお休みだった。
「美亜はさ、まだまだ気になる部活がたくさんあるから兼部するかも。真緒は見学どうだった?」
「私はまだピンときてないかなぁ?楽しそうだったけどね?」
「そっか、じゃあ気長に探してこー!」
「うん!」
部屋に戻って天音先輩に相談することにした。
「あの、部活動のご相談なんですが、六花のお仕事ってどのくらい忙しいんでしょうか?どのくらい活動している部活がいいとかありますか?」とメッセージを送った。そういえば天音先輩って何か部活に入っているんだろうか?
私が部活動一覧表を眺めていると、クレアが帰ってきた。
「ただいま。」
「おかえり〜弓道部、どうだった?」
「まだ比較対象がないからなんとも言えないわね。弓って結構重いのね。高校入学を機に新しい事を始めようと思っていたのだけれど、選択肢が多くて難しいわね。六花の仕事もどのくらい忙しいのか分からないし、相談してみようかしら。」
「そうだよね〜。私も気になってさっき先輩に質問したところなの。」
「そうなの。私達は六花に選ばれたから部活動を選ぶ時に色々考慮できるけど、これから決まる初花の六花はちょっと大変よね。」
「そうだよね、1週間だっけ?部活動見学の方は1ヶ月あるけど、熱心な子はもう入部届書いてたし…。」
他にも面白そうな部活動もあったし、明日も楽しみだなぁ。
夕食を済ませ、お風呂に入った後に、返信が来ていたことに気づいた。
天音先輩からの返信はこうだった。
「六花の活動は確かに少し忙しいけれど、毎日活動している運動部に所属している六花もいるわ。六花の活動は、主に部活動終了後の時間帯に校舎内の六花専用会議室で行われるの。でも宿舎の中にある会議室で活動する事もあるし、時と場合によるわね。だから部活動の頻度と六花の活動は関係ないわ。
あと、学院では金曜日にサロンがあるわ。それと、日曜日は試合やコンテスト以外の活動は原則禁止。言っておくべきなのはここら辺かしらね。また何かあったら連絡ちょうだいね。」
最大でも週5日か、実際に活動してみないと分からないけど部活動を休まなくていい事が分かった。でも余計に選択肢が広がっちゃったなぁ…。うーん。
「天音先輩は何の部活動に所属されているのでしょうか?」と送信し、クレアにメールの内容を話した。
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