第12話 恋の時計の針
何だか?を浮かべる時が多い様な気がするが。
思いながら俺を含め4人で課題などの問題を解いていた。
それから俺は周りを見渡す。
何か.....まだかなり火花が散っている。
困ったな.....集中出来ないんだが。
「もう.....なーちゃんも止めてよー。集中出来ないじゃん」
「静先輩も取り敢えず落ち着いて下さい」
「.....そうだな」
「ですね」
そんな会話をしながら。
取り敢えず落ち着いた.....と思ったのだが。
俺は指差されいきなり静先輩に付いて行く形になった。
どうなっている。
さあ立って、と言いながら、だ。
どういう事ですか。
俺は犯罪を犯してないのだが。
と思いながら俺は青ざめつつ.....俺達は階段の所までやって来た。
「君はどっち派かな」
「.....え?いきなりなんでしょう?」
「.....君の意見を聞きたい。.....君は.....ツツジと仲が良いんだろう?」
「.....いや。別に仲が良いわけでは」
「.....そう言わずに。.....本当だろ?」
「.....まあ男同士ですから。.....多少は」
数少ない男子同士だしな。
俺は考えながら.....静先輩に答える。
すると静先輩は、私はツツジが好きだ。.....だけどもっと大切にしたいものがある、と俺に言ってくる。
見開きながら俺は静先輩を見た。
「.....大切なものですか」
「.....そうだな。.....私は.....絆を大切にしたいからな.....。壊れるのが嫌なんだ。.....昔みたいにね」
「.....何かあったんですか?」
「.....私は中学生の時も部長だったけど.....その時は仲間を纏める事が出来なかったんだ。.....その時も恋愛関係だったからね。.....だからもう後悔はしたくないんだ」
「.....そうなんですね」
俺は思いながら.....静先輩を見る。
でもね。私はツツジが好きだ。
だからどうしたら良いのか全く分からないよ。
と少しだけ不安げな顔を浮かべる。
俺は.....その事に顎に手を添えてから.....考える。
「もし良かったらですが.....ツツジ先輩に本音の気持ちを聞いたら良いのではないでしょうか。.....それは大切だと思います」
「.....それを君がやってほしい。.....私は.....聞ききれないから」
「.....怖いんですね」
「.....ああ。すまない。.....本当に根性無いよな。私は」
「.....根性無いとかあるとかそんなの関係無いですよ。静先輩。誰だって嫌ですよそんなの。でも俺は.....貴方に恩がある。.....だから貴方の言う通り聞いてみます」
君は本当に他人とは違う何かがあるね。
と言いながら静先輩は俺を柔和に見てくる。
それから笑みを浮かべた。
俺はその姿に、いえ。当たり前の事をやっているだけですので、と答える。
そう。これは当たり前の事だから。
「所で.....もしかしてだけど未玖は君の事を好いていないかい?」
「.....え?」
「.....気が付かないのかい?君に対して行動が違う気がするよ。毎回」
「.....まさか。こんな人間を好きになる人は居ません」
「.....いや。そんな君だから好きになる人も居るよ。君が思っている以上にこの世界は広いぞ。.....よく見渡すべきだ。この大きな大海原をね」
「.....それは幾ら何でも有り得ないですよ。アハハ」
それは無い。
何故かと言えば俺はボッチだしな。
思いながら俺は.....笑みを浮かべる。
そして静先輩を見る。
ツツジ先輩の意見は聞きます、と話した。
「.....男同士ならば話せる事があると思いますので」
「.....有難う。.....お礼はするよ。.....3000円で良いかい」
「お金で釣らないで下さい.....」
「アッハッハ。君は冗談が通じないねタッチ」
「いやだから.....タッチじゃ無いですって.....」
タッチって。
何だかその.....まあ良いけど。
俺は考えながら苦笑いを浮かべつつ。
そのまま、じゃあ戻ろうか、と言われたので戻る事にした。
そしてドアを開ける。
「.....静?どうしたんだ」
「.....何でもないさ。.....うん」
「.....そうですね。.....ちょっと話を聞いてもらってました」
「.....そうか?うーん」
そんな声を発しながらツツジ先輩は俺を見た。
それから.....俺を見つめてくる。
目線が.....面に出てほしい、と訴えている様な?
俺は?を浮かべつつ、またか、と思いながらそのまま外に出る。
それから.....背後を見る。
「.....凛花。.....静と何を話したんだ」
「.....そうですね。丁度良かったかも知れないです。俺もツツジ先輩に用事がありました」
「.....ふむ。.....聞こうか」
「.....ツツジ先輩。.....貴方は心の中で誰が好きですか」
「.....俺は静が好きだ。.....だから.....燐の思いに答える事が出来ない」
「.....でしょうね。.....それは分かります」
正直。
俺はどうしたら良いのだろうか。
思いながら.....この先を考えてないから.....困っている。
と思っていると.....ツツジ先輩は冗談混じりに苦笑しつつ、アラブ辺りに引っ越そうか、と言った。
「.....金持ちじゃ無いんですから」
「.....だな。.....まあ冗談だ。.....なあ」
「.....はい」
「.....正直.....オブラートに包みながら.....断るにはどうしたら良いのだろうな」
「.....それを俺に聞きますか?.....全く」
そうだな。
俺としてはお前しか居ないから、とツツジ先輩は苦笑い。
俺だってそんな事は分からん。
どうしたものか、と思うのだが。
思いつつ.....俺は顎に手を添える。
「.....正直。.....もう分かっていると思います。.....燐は」
「.....燐だからか」
「.....そうです」
「.....だと良いが.....」
そう話していると。
奥から、大丈夫ですよ、と声がした。
俺達はビックリしながらその顔を見つめる。
そこには.....燐が居た。
少しだけ震えながら.....俺達を見る。
「.....ツツジ先輩」
「.....何だ。燐」
「.....静先輩との恋を応援します。.....おうえん.....します」
言いながら燐は走って行った。
俺はその姿に直ぐに動こうとした.....のだが。
ツツジ先輩がそれを遮った。
それから直ぐにツツジ先輩が走り出す。
「お前は取り敢えず戻ってくれ!」
「は、はい!」
それから俺はそのまま戻る事になった。
難しいもんだな、恋ってのは.....。
そう考えながらゆっくり戻る。
さて.....どうしたら良いかな、と思いながら。
恋の針は進む.....。
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