第4話 ギルマスと決闘したがあっけなく終わった

「決闘のルールを説明します。勝利条件は相手を戦闘不能、又は死亡させることです。」


俺は今ギルマスと向かい合い睨み合っていた。

あの後、不正を疑われた俺はギルマスと決闘をする事となったのだ。


「手加減はしないぞ?」


ギルマスはそう言う。


「かかってこい。」


俺も言う。


外野共は「いけー!ギルマスぅー!」「勝負にすらならないんじゃないのか?」などとテツトのことを応援している声は一切ない。


「そ、それでは!始め!」


火蓋が落とされた。

ギルマスは一瞬で地面を蹴り、テツトとの距離を縮める。その速度は…速い。

テツトはギルマスが消えたと錯覚し焦る。

それは外野も同じだ。


(どこに行った!?いや待て…俺が負けることは絶対にない…)


自分にそう言い聞かせ、テツトは落ち着いた。


(何だこいつは?全く俺の事を追えていないじゃないか。やはりデビルベアーの件は…)


そして、ギルマスの剣はテツトに届く…寸前で激しい雷電が起こりギルマスは派手に吹っ飛んで行った。


「「「は?」」」


もちろんこの場にいる全員は困惑。


「ギルドマスター戦闘不能!勝者テツト!」


シーンと静まり返った。



その後、テツトの不正は晴れ、みんなから謝られた。

そして、現在


「えぇー、テツト。お前のギルドランクをCランクに上げようと思う。」


「え?良いのか?そんなに上げても。」


「Bランクの魔物の中で最強格のデビルベアーをソロで討伐したんだ。文句はない。」


そんなこんなで俺のランクはCに上がった。


「テ、テツト〜。俺達とパーティー組まねえか?」


さっきまで俺を馬鹿にしてた人達が来た。


「悪いな。俺は当分の間はソロでやる。」


もう二度と裏切られたくないからな。


「わ、わかった。ほんとにすまなかった。」

頭を下げその男たちは渋々戻っていった。


ふぅ……依頼でも受けようか。

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