第3話 ギルドに行くと不正を疑われ、試合することになったんだが?

捌き終えた俺はギルドに戻っていた。


「テツトさん、今日は一人なんですか?」


何も知らない受付嬢の人はそう聞いてきた。


「いや…パーティーを首になって…」


その話を聞いて、聞いてはいけないと思ったのだろう。


「きょ、今日はどのような要件ですか?」


(この人は優しいな…)

「買い取りをお願いしたいのだが。」

「わかりました。売りたい物を出してください。」


そして俺は捌いたデビルベアーを出した。


「えーーーー!?」


受付嬢の人がいきなり大声で叫ぶから「何事だ?」と他の冒険者の人たちもこっちに来た。


「おいおい、絶対に勝てないテツトじゃねえか。お前エミリーちゃんに何やったんだ?」


「何もやっていないが?」


「お?それはなんだ…って、デビルベアーじゃねえか!?」


「え?誰が狩ってきたんだよ…?」


「俺だが?」


と、俺が言うと。


「てめぇ!どんな不正使いやがった!」


「汚い手使ってんじゃねえぞ!!」


ぎゃあぎゃあ喚き出した。

俺は自分で狩ったんだが?


「何があった?」


ギルドマスターも降りてきた。

ギルドマスターはスキンヘッドにムキムキの体をしている。現役時代はAランク冒険者だったらしい。


「お?デビルベアーじゃねえか。誰が狩ってきたんだ?」


「俺だ。」


俺が答えるとギルドマスターが、


「絶対に勝てないお前がか?嘘をつくのは良くないぞ?素材の窃盗はギルドカード没収になるくらいの重罪だぞ?」


「本当の事なんですが…」


誰も信じてくれないぞ。やばい。


「な、なら決闘すればいいんですよ…!」


「そうだな。ギルドマスターの権限で許可する。」


なぜか決闘をする流れになった。

仕方がない。


「わかりました。」

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