第5話 異なる世界へ渡る
異能が使えるようになってからだいたい一ヶ月…
―――世界の狭間∶零夜の部屋
「さて、準備はできたかな。」
この一ヶ月自分の異能の理解と応用の訓練に費やしてきた。座ってた椅子から立ち上がると自分の服装の確認をする。服は黄緑と黒を基調としたコートとシャツにズボン。所々に幾何学模様やシャツには眼を模したマーク。
「零夜ー。準備できた?」
「あぁ。「謎の美少女」
「よーし。みんな集まってるから速く行きましょう!」
僕はXに連れられてある場所まで足を運んだ。
―――世界の狭間∶広場
「おや、
零妃がここにいるのは珍しい。彼女は基本的に科学に絡まないと来ないはずなんだけど。
「当たり前だろう。零夜の初めての転移、しかも、異能による転移となれば興味も湧くというものだ。科学者としてぜひ解析したい。」
「あぁ。そういうことか。」
今現在の転移の仕方は零妃が作った機械を使っているが、そのために莫大なエネルギーを必要としていて時間がかかったらしい。
彼女は今回零夜の異能に合わせて作った腕輪タイプの装置の効果を見たいようだ。
「もー。零妃は装置を見たいだけでしょ。もう少し零夜を心配しようよ?」
「とりあえずこの装置の説明をしてくれないかな?」
「いいだろう。簡単に言えばその世界にゆかりのある物を読み取りその世界に転移する機械だ。」
「へー。そんなもの作ったんだ。今の装置のダウングレードでよかったんじゃない?」
「あれは世界の照準装置が大きく、小型化が不可能だったからな。新しく作ったほうが早かった。」
「この腕輪に電気を流せばいいんだね。」
「そうだ。とりあえず君の身体の情報をセットしてある。君の世界に行けるはずだ。」
「わかった。」
僕は腕輪に意識を集中させた。
「いいぞ…」
少しずつ電気をまとい出した。
「零夜!ちゃんと帰ってきなさいよ!」
「ああ。行ってくるよ。」
少しずつ光量と電量が増加して…そして、光が消えるとともに零夜の視界から2人が消えた。
────地球?:荒野
光が止んだ視界には荒れた荒野が見えた。
そして、見間違えようがない施設が見下ろせた。
激しい戦闘跡を残した朽ちた施設が…
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