第2話 邂逅する自分

 ―――???∶???

「………ん」


 ……?

 おかしいな。僕は爆弾で自爆したはずなのに感覚がある……?この触覚の感覚は……ベッドに寝かされているのか…?嗅覚は……無し。聴覚は……無し……?おかしいな。いつもだったら銃声かなにかの金属音が響いている筈……味覚は……当然なし。視覚は……

 僕は少し目を開いてあたりを確認しようとした。


「おや、やっと起きた。」


「………誰?」


 僕が目を開いてその声の主を確認すると…


「ふむ…体の調子はどうだい?」


 僕に似た誰かがいた。


「……君は誰だい?」


「おや、私を認識して慌てもしないとは。初めてだね。」


 体つきや髪型から判断して女性なんだろうけど…顔が僕に似ている。


「そうだね…君の質問に答えるならば君かな?」


「なるほどね…意味がわからないよ。」


 急に君だ。なんて言われても意味がわからない。

 と、僕が困っていると…


「もー…零妃レミは毎回説明不足すぎるって…」


 いつからいたのか部屋の入口らしきところに少女が立っていた。


「おや、ゼロじゃないか。珍しいね。こんなところに来るなんて。」


「だーかーらー!ゼロじゃなくて謎の美少女Xエクス!毎回言ってるじゃん!」


 ……うん。意味がわからない。しおらしい?感じかと思ったら天真爛漫みたいな感じになった…しかも顔が僕と似ている。


「……できれば説明してくれると助かるんだけど。」


 流石に今の現状がわからないからね。今の所二人の名前しかわかってない。


「あら、ごめんなさいね。私の名前が謎の美少女Xエクス!それと、そこにいる医者みたいなやつが零妃レミ。」


「よろしく。一応言っておくけど医者じゃなくて科学者だから。」


 Xエクスの自己紹介と零妃レミの紹介の温度差がひどすぎる…


「なるほど。君たちの名前はわかった。それで、僕をここに連れてきた理由は?」


 僕はあの爆発で死んだはずだ。あの爆炎と爆風は今も感触として覚えている。もし、瀕死かつ奇跡的に命を繋いだとしても今の状況はおかしい。やけどの一つすら見当たらない。


「ここに連れてきた理由?簡単よ。」


 Xイクスと名乗る少女はただ単純に、


「自分自身を助けただけよ?」


 そんなことを言ったのだ。

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