第13話 新生活スタート
お昼はどうするか話し合った結果、
「うーん、オレちゃんはピザがいーっスねぇ!」
「僕はその、そういうカロリーの高いものはご遠慮させて頂きたくぞんじます。はい。あとベジタリアンなのでございまして……」
「ちゃんとした飯食えや!」
結局バラバラに注文することになり、まだ家具のないリビングの床に座りながら、初めて四人で食事を
「じゃ、じゃあいただきますか?」
あまりのバラバラっぷりに
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食事を
「ふいーオレちゃん、チョー働いてるー! 今晩はステーキたっべちゃおっかなー!」
一番働かされているのに、明るく言う
「
「んー? こっれくらい平気っスよ?
「あー……じゃあ、えっと何から見ますかね? 一階は確か、リビングと和室だから……」
「こういうのは奥から順番に決めてきゃいいんじゃねぇのか? さっさと決めるぞ。俺様はもうダリぃんだ!」
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「おっ、和室ならコタツっしょ!」
「僕は花瓶など置きたいところでございますね、はい」
「座布団はいんだろうが!」
「俺は特にない……ですかね」
こうして和室の家具を決めた後、リビングに置くソファーとローテーブル、カーテンを決めていった。それぞれの好みで選ぶととんでもないことになりそうだったため、パンフレットやモデルルームを参考にして決めた。
問題は風呂場だった。なにせ、四人が四人とも使うものが違うのだ。必然的にそれらを収納するものも困る。
「おい、どうすんだよ? 言っとくが俺様は、野郎クセぇのは一切使わねぇぞ!」
本気で嫌そうな彼女に、「あぁ、そういうところは
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一通り家具を決め購入してきた四人が戻った頃には、夜になっていた。夕食は商業施設で済ませたため、風呂の順番を決めることにした。女性である
「覗いたら殺すからな?」
そんな物騒な
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部屋に入るなり、どっと疲れが襲ってきた
「疲れたー。家具選びってこんなに大変だったのかよ……」
父と住んでいた頃はすでに家具があったし、ルッツに用意してもらったマンションは備え付けだった。だから、人生で初めての経験なのである。
「……これが、家族とかとだったら楽しかったのかな」
(正直、疲労感が強くて楽しい感じじゃなかったしなぁ)
まだ慣れない部屋を眺めつつ、
(ゲームかテレビか……うーん。どれもピンと来ない。って、あ……)
今までが目まぐるしくて、完全に失念していたあることを思い出した。
「
慌ててスマホを手に取ると、ルッツに連絡を入れる。だが、久しぶりの連絡だからか返信がすぐに来ない。
「こ、このタイミングで返信来ないのかよ! うぅ……はっ!」
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