終結

洋子が刺されてから1週間あまりが経っている。


そんな時、一本の電話が鳴った。  


「○○警察ですが、村上亮さんいますか?」


「はい。俺ですけどーー」


「長沢洋子さんを刺殺しようとした犯人ですが捕まりました。それであなたにも確認して頂きたいのですが。。」


「はい。すぐ、、すぐ行きます」


○○警察に到着すると呼吸を落ち着けた。


ーー犯人を見て、俺は冷静でいられるだろうか?またあの時の様になってしまわないだろうか?


緊張する。

とにかく緊張する。


ーー大丈夫。心配ない。

ーー万が一の時は、刑事さんが止めてくれるだろう。でも、、。

不安ばかりが心を支配していく。

 

刑事さんに導かれるまま、俺はついていった。

ガラス越しに見たその女は、あの時、洋子を刺した女にそっくりだ。


「彼女の名前はーー?」


俺は聞いた。だが、個人情報の観点から教えられない、と警察官は口を閉ざした。


ーーくっそー!


目の前のガラスを叩いた。

冷静に対処する事が出来ず、俺は警察官に追い出された。


「ご協力ありがとうございます」


少し苛立っていた。そんな時、また俺の携帯電話が鳴った。


「○○病院ですが、村上亮さんでしょうか?」


「はい」


「長山ーーいや、村上洋子さんですが、今目覚めました」


「ーーわかりました。すぐ行きます」


俺が病院に辿り着いた時、洋子はもう上半身を起こして窓の外を見ていた。


「洋子、もう大丈夫なのか?」


俺は思わず洋子を抱き締める。


「くっ、、苦しいよ」


「あ、ゴメンゴメン。でも、大丈夫で良かった!」


「ーーお前を刺した犯人は昨日、捕まったからな!安心しろよ」


うん、と頷いた。


「愛は二人でこれから育てて行かないといけないけど、これからは俺が、洋子を守ってやるからな!」


洋子の目に涙が溢れた。。

 

「ありがとうーーそれと、あの時はごめんね。ひどい勝負をさせちゃって。ごめんなさい」


「気にするな。もう終わった事だ」


亮は泣いている洋子の頭をポンポンと撫でて、もう何も言わなかった。


ただ黙って側に座って微笑みかける。


私ーーこの人と結婚して今すごく幸せです。

みなさんは、今、幸せですか?

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私もてますがナニか? みゆたろ @miyutaro

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